カテゴリー: 障害・難病

  • 自立支援医療って何?精神科の通院費が1割になるしくみをわかりやすく解説

    自立支援医療って何?精神科の通院費が1割になるしくみをわかりやすく解説

    自立支援医療って何?精神科の通院費が1割になるしくみをわかりやすく解説
    最終更新日:2026.02.03
    ざっくり言うと

    精神科・心療内科に毎月通っていると、薬代も含めて1か月に数千〜数万円かかることがありますよね。
    じつは、一定の条件を満たすと、この窓口負担が原則1割+月額の上限付きになる制度があります。
    これが「自立支援医療」と呼ばれるものです。精神通院だけでなく、身体障害の治療(更生医療)や子どもの治療(育成医療)にも使えます。

    • 負担は?原則1割(通常の3割→1割)
    • 上限は?所得によって月額2,500〜20,000円
    • 対象は?精神通院・更生医療・育成医療の3区分
    • どこで?指定医療機関・指定薬局のみ
    • 手続きは?市区町村の窓口で申請→受給者証が届く
    • 更新は?有効期間1年・毎年更新が必要

    注意:「高額療養費」とは別の制度です。自立支援医療で1割になったうえで、さらに高額療養費が適用されることもあります。

    あわせて読みたい 高額療養費ってどんな制度?自立支援医療との使い分け 高額療養費ってどんな制度?自立支援医療との使い分け 月の医療費が上限を超えたら戻ってくる制度。自立支援医療と組み合わせることも。

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    そもそも、なぜ窓口負担が安くなるの?

    ふだん病院に行くと、窓口で払うのは3割ですよね。残りの7割は健康保険が払ってくれています。

    でも、精神疾患の治療は長期間続くことが多いんです。毎月の通院+薬代が3割負担のままだと、働きながら続けるのがしんどくなってしまう方もいます。

    「治療が必要なのに、お金の問題で通院を中断しないように」という考え方から、窓口負担を原則1割に下げて、月額の上限もつけるのがこの制度です。

    ふだんの通院(かぜ・ケガなど) 窓口で払うのは 3割 残り7割は健康保険が負担 くらべると… 精神科通院(長期・毎月) 3割のままだと 毎月の負担が積み重なる… だから自立支援医療で 1割 に! 月額上限もついて、使いやすくなっています

    ふだんの通院と精神科・長期通院の違い

    つまり、自立支援医療=通常3割の窓口負担を、1割に下げてくれる制度です。さらに所得によって月の上限金額も決まるので、「いくら使っても1か月○○円以上は払わなくていい」という安心感もあります。

    自分はどの区分?精神通院・更生・育成の違い

    自立支援医療には3つの種類があります。まず「どれが自分に当てはまるか」を確認しましょう。

    ① 精神通院医療:精神疾患で通院している人

    精神障害(うつ病・統合失調症・てんかん など)があって、通院による治療を続けている方が対象です。外来の診察・投薬・デイケア・訪問看護などが対象になります。

    ポイント:「入院」は対象外です。外来(通院)だけが対象として整理されています。

    ② 更生医療:18歳以上で身体障害がある人の治療

    身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上の方が対象です。手術などの治療で障害が改善・軽減できると見込まれる場合に使えます。白内障の手術、人工関節、人工透析、腎移植などがよく挙げられます。

    ③ 育成医療:18歳未満の子どもの治療

    身体に障害がある(または放置すると将来障害が残る)18歳未満の子どもが、障害を取り除く・軽くするための手術等を受ける場合が対象です。

    一般的に「自立支援」と言うと精神通院医療を指すことが多いです。ネット検索や窓口でも「精神通院」の話が中心になりがちなので、更生・育成の方は「自分の区分を明確に伝える」と手続きがスムーズです。

    どれだけ安くなるの?1割+月額上限のしくみ

    基本は「3割負担→1割負担」に下がる

    健康保険では窓口負担が原則3割ですが、自立支援医療を使うと原則1割になります。
    たとえば月の医療費(保険適用分)が30,000円なら、通常は9,000円の負担。これが3,000円になるイメージです。

    さらに「月額上限」がある

    1割でも、毎月多額になると大変ですよね。そこで所得区分に応じて1か月の自己負担の上限額が決まります。上限を超えた分は払わなくていいんです。

    「世帯」の考え方が少し特殊

    所得区分の判定は、住民票の世帯ではなく、同じ健康保険(被保険者・被扶養者)でひとつの世帯として扱います。同居していても別々の保険に入っていれば、別世帯扱いになることがあります。

    「自分の所得区分が分からない」という方は、市区町村民税(所得割)の金額を確認するのが近道です。毎年6月頃に届く「住民税決定通知書」や「課税証明書」で確認できます。

    月額の上限、自分はいくら?(所得区分別の目安表)

    下の表は厚生労働省の資料をもとに、よく使われる部分を整理したものです。「中間所得」は「重度かつ継続」に該当するかで変わります(後述)。

    所得区分の目安(市町村民税の区分で決まる)

    区分 おおよその目安 月額上限の例
    生活保護生活保護受給中0円
    低所得1非課税・年収80.9万円以下など2,500円
    低所得2非課税(低所得1以外)5,000円
    中間所得1所得割 33,000円未満重度かつ継続なら5,000円
    (該当しない場合は上限なし)
    中間所得2所得割 33,000円〜235,000円未満重度かつ継続なら10,000円
    (該当しない場合は上限なし)
    一定所得以上所得割 235,000円以上原則対象外
    (重度かつ継続の経過措置あり→20,000円)
    「上限なし」=青天井ではない:固定上限がない区分でも、健康保険側の高額療養費(自己負担限度額)が実質的な天井になることが多いです。
    経過措置に期限があります:「重度かつ継続の一定所得以上」などの固定上限は、2027年3月31日(令和9年3月31日)まで延長されています。期限後は変わる可能性があるため、申請時点の自治体案内で確認してください。

    「重度かつ継続」って何?中間所得以上のカギになるもの

    「重度かつ継続(高額治療継続者)」に該当すると、中間所得以上の区分でも固定の月額上限が適用されます。

    精神通院医療での「重度かつ継続」の例

    例として次のようなケースが挙げられています(いずれかを満たせばOKです)。

    • 直近12か月間で高額療養費の支給を3回以上受けた(多数回該当)
    • 医師の判断によるICD分類に基づく一定の精神疾患の区分に該当する
    • その他、医療保険の区分要件を満たす場合

    「重度かつ継続」は自己申告で決まるわけではなく、要件があります。精神科の主治医に「自分が該当するか」を確認するのが一番確実です。申請書類の診断書欄で記載が必要になります。

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    自立支援医療でカバーできない入院費、医療保険は使える?

    精神通院医療は「外来」が対象で、入院費は対象外です。帝王切開・入院が必要になったとき、医療保険があると安心です。複数社をまとめて比較できる無料サービスで確認しておきましょう。

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    どの医療費が対象で、どれが対象外なの?

    精神通院医療で対象になりやすいもの

    • 精神科・心療内科の外来診察
    • 外来での投薬(処方薬)
    • デイケア等の外来サービス
    • 精神通院として扱われる訪問看護

    対象外になりやすいもの(よくある落とし穴)

    • 入院医療(精神通院医療は外来のみ)
    • 健康保険が適用されない自費診療(保険外カウンセリングなど)
    • 精神障害とは関係のない別の病気・ケガの医療費
    • 差額ベッド代・食事代など保険外の費用

    「領収書の全額が安くなる」ではないんです。保険適用の医療費部分だけが自立支援医療の対象です。処方箋で「保険外」の薬が混じっていると、その分は対象外になります。

    どこでも使えるの?「指定医療機関」のこと

    自立支援医療は「どこの病院でも1割」ではありません。都道府県や自治体から指定を受けた医療機関・薬局・訪問看護事業所でのみ使えます。

    申請のとき、原則として「利用する医療機関・薬局」を登録します。受給者証にも記載されます。ほかの病院に変えたいときは変更の手続きが必要です。

    指定かどうかの確認方法:都道府県や市区町村のサイトで「指定自立支援医療機関 一覧」を検索すると出てくることが多いです。今通っている病院・薬局が指定かどうかを受診前に確認しておくと、会計での手戻りが減ります。

    申請はどこに何を持っていけばいい?

    申請先は「市区町村の担当窓口」が原則

    精神通院医療の場合、お住まいの市区町村の障害福祉課・保健福祉課など(自治体で名称が違います)に申請します。認められると自立支援医療受給者証が交付されます。

    ① 書類を準備する 申請書・診断書・保険証・所得証明・マイナンバーなど ② 市区町村の窓口で申請 障害福祉課・保健福祉課など(自治体で名称が違う) ③ 受給者証が届く 有効期間は原則1年。毎年更新が必要です ④ 指定病院・薬局で受給者証を提示 → 1割負担に!

    自立支援医療の申請から利用までの流れ

    必要書類チェックリスト(精神通院の典型例)

    自治体によって異なりますが、よく求められる書類はこちらです。

    • 申請書(自立支援医療支給認定申請書)
    • 医師の診断書(前年提出済みで省略できる場合あり・2年に1度の運用が多い)
    • 所得が確認できる資料(課税証明書・非課税証明書など)
    • 健康保険証・資格確認書・マイナポータル画面など
    • マイナンバー確認書類
    • 生活保護の方は受給証明書
    更新期限を過ぎると、窓口での扱いが「更新」ではなく「再開(新規に近い手続き)」になり、診断書が追加で必要になることがあります。期限の1〜2か月前には動き出すのが安全です。

    更新は毎年必要?診断書は毎年要る?

    受給者証の更新は「毎年」必要

    精神通院医療の有効期間は原則1年間です。継続して使うには毎年更新申請が必要になります。

    診断書は「2年に1度」の運用が多い

    診断書(精神通院)の提出は「2年に1度」となる運用を案内している自治体が多いです。ただし、更新期限を過ぎた場合や、状態が変わった場合などは例外もあります。

    こんなとき、変更手続きが必要です

    • 病院・薬局を変える(指定先の変更)
    • 健康保険が変わる(転職・退職・扶養の変更・国保↔社保の切り替えなど)
    • 引っ越す(自治体をまたぐ場合は再申請が必要)

    転職で健康保険が変わったとき、受給者証の「保険者」が変わるので早めに変更手続きをしましょう。古い保険証のまま使い続けると、1割にならない可能性があります。

    高額療養費・難病助成・医療費控除とは何が違うの?

    高額療養費との違い

    自立支援医療は窓口での負担がその場で1割に下がる制度です。一方、高額療養費は通常の3割負担でいったん支払い、月の合計が上限を超えた分を後日返金してもらう仕組みです。手続き・対象・タイミングが違います。

    両方を組み合わせることもできます。自立支援医療で1割にした後、さらに高額療養費が適用されるケースもあります。

    指定難病(特定医療費)との違い

    どちらも医療費負担を軽減する制度ですが、対象疾病・認定要件・申請窓口・負担上限の設計が別々です。自立支援医療は「精神通院・更生・育成」の枠組みで、難病助成は指定難病ごとに制度が決まっています。

    医療費控除との違い

    医療費控除は税金の制度で、確定申告で所得控除が受けられるものです。自立支援医療のように「その場で窓口負担が下がる」ものではなく、年間の医療費が多かった年に申告すると翌年に税金が還付・減額されます。

    整理すると:自立支援医療=その場で1割に、高額療養費=超えた分が後で返ってくる、医療費控除=確定申告で税金が戻る、の3つはそれぞれ役割が違います。状況によっては3つとも同時に使えます。

    医療費控除を使うには年間の医療費の記録が必要です。マネーフォワード MEなら病院・薬局の支払いを自動で記録できます(無料)。

    みんなが気になるQ&A

    Q. 申請してから受給者証が届くまでの間に受診した分は1割になる?

    A. 自治体によって扱いが異なります。原則として「受給者証の有効期間内」かつ「指定先で受診した分」が対象です。遡及(さかのぼって適用)できるかは申請先に確認してください。申請日からさかのぼれる自治体もあります。

    Q. 病院は指定だけど薬局が指定じゃない場合、どうなる?

    A. 薬局が指定されていない場合、その薬局での支払いは対象外(通常の3割)になる可能性があります。病院・薬局・訪問看護はそれぞれ別の指定制度です。指定薬局を選ぶか、変更手続きを検討してください。

    Q. 精神通院医療で、入院したときも1割になる?

    A. なりません。精神通院医療は「入院しないで行われる医療(外来)」が対象と明示されています。入院費は自立支援医療の対象外です。入院費が高額になる場合は、高額療養費や加入中の医療保険を確認しましょう。

    Q. 更新は毎年必要なの?ちょっと面倒な気がして…

    A. 受給者証の有効期間は1年なので、更新申請は毎年必要です。ただし、診断書は「2年に1度」の運用が多いので、毎年毎年診断書を書いてもらう必要はありません。更新期限が迫ったら自治体からお知らせが届くことが多いです。

    Q. 転職して健康保険が変わったら、受給者証はどうすればいい?

    A. 保険が変わったら変更手続きが必要です。新しい保険の情報(健康保険証・資格確認書など)を持って、市区町村の窓口で手続きしてください。手続き前に古い受給者証のまま使うと、1割にならない可能性があります。

    もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

    自立支援医療は自治体によって運用(書類・期限・指定先の扱い)に差があります。申請前に必ず公式情報でご確認ください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類・窓口は、お住まいの自治体の案内が基準になります。

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  • 特別児童扶養手当ってなに?いくらもらえる?申請のしかたをわかりやすく解説

    特別児童扶養手当ってなに?いくらもらえる?申請のしかたをわかりやすく解説

    特別児童扶養手当ってなに?いくらもらえる?申請のしかたをわかりやすく解説
    最終更新日:2026.02.02
    ざっくり言うと

    障害のある子どもを育てていると、医療費・療育・福祉サービスの自己負担など、ふつうの子育て以上にお金がかかることがありますよね。
    こうした費用の負担を少しでも和らげるために、国から毎月手当が支給されます。
    これが「特別児童扶養手当」と呼ばれるものです。

    • いくら?月最大56,800円(1級)
    • 誰が?障害のある子どもを育てる保護者
    • 子どもの条件は?20歳未満・中度以上の障害
    • 申請は?市区町村窓口に申請(自動ではもらえない)
    • 所得制限は?あり(世帯全体で判定)
    • 更新は?毎年の届出が必要

    注意:「児童扶養手当(ひとり親への手当)」とは別の制度です。障害のある子どもを育てているひとり親は、両方の対象になることもあります。

    あわせて読みたい 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭の手当のきほん 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭の手当のきほん ひとり親家庭を支援するための手当。特別児童扶養手当とは別の制度で、障害の有無は問いません。

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    そもそもなんでこの手当があるの?

    障害のある子どもを育てる家庭では、療育・リハビリ・通院・福祉サービスなどで、一般的な子育てに比べてかなりのお金と時間がかかります。

    さらに、保護者が仕事を制限せざるを得ないケースも多く、収入が減りがちです。こうした特別な負担を少しでも補うために、国が毎月手当を出す、というのがこの制度の目的です。

    「障害年金」は本人が成人してからもらうものですが、特別児童扶養手当は子どもが20歳になるまでの間、保護者がもらうものです。

    一般的な子育て 通常の医療費・教育費など 障害のある子どもの場合… 障害のある子どもの子育て + 療育・リハビリ・福祉サービス 保護者の仕事制限 → 収入減になることも 費用の負担が大きい… だから国から毎月手当が出る!

    特別児童扶養手当が存在する理由

    つまり、「障害のある子どもを育てることで生じる特別な負担を、国が一部サポートする」のがこの手当です。申請しないと自動でもらえないので、対象かもしれないと思ったら早めに動くことが大切です。

    いくらもらえるの? 1級・2級ってなに?

    手当の金額は、子どもの障害の重さによって1級・2級の2段階に分かれます。

    等級 月額(令和7年4月分〜) ざっくりのイメージ
    1級(重度) 56,800円 常時の介助が必要なレベル
    2級(中度) 37,830円 日常生活にかなりの制限があるレベル

    「1級・2級」は障害者手帳の等級とは完全に一致しないことがあります。手当の認定は専用の診断書で別途判断されます。「手帳がないから対象外」ではなく、まず窓口に相談してみてください。

    手当はいつ、どのくらいまとめて振り込まれるの?

    特別児童扶養手当は年3回にまとめて振り込まれます。毎月ではないので注意してください。

    • 4月支給:前年12月分〜3月分(4か月分)
    • 8月支給:4月分〜7月分(4か月分)
    • 12月支給:8月分〜11月分(4か月分)

    振込日や支給月の区切りは自治体によって若干違う場合があります。「支給のお知らせ」や自治体サイトで確認してください。

    年3回まとめて入ってくる手当は、使い道を決めておかないとあっという間になくなりがちです。マネーフォワード MEなら銀行・カードを一括管理できます(無料)。手当専用の口座と組み合わせると「いくら将来に回せているか」が見えやすくなります。

    誰がもらえるの? 条件はシンプル?

    条件は大きく分けて2つです。どちらも満たしていればOKです。

    1
    20歳未満の障害のある子どもを、在宅で育てている 施設に入所している子どもは対象外になるのが基本です(通所・短期入所は対象になることが多い)。子どもが日本国内に住んでいることも条件です。
    2
    その子どもの障害が「1級・2級」に当てはまる 身体障害・知的障害・精神障害など、障害の種類は問いません。手帳の等級ではなく、手当専用の診断書で判断されます。

    もらえないのはどんなとき?

    • 子どもが児童福祉施設や障害児入所施設に入所している(通所・ショートステイは基本的にOK)
    • 子どもが障害を理由とする公的年金を受けている(障害基礎年金など)
    • 受給者・配偶者・同居の扶養義務者の所得が制限額を超える

    逆に言えば、上の3つに当てはまらなければ基本的にもらえます。親の婚姻状況(ひとり親かどうか)は関係ありません。正社員でもパートでも専業主婦でも、条件を満たしていれば対象です。

    「うちの子は対象になるのかな?」と迷ったら、まず市区町村の窓口に相談してください。「可能性があるか確認したい」だけでも相談できます。診断書を取ってから「対象外だった」ということを防ぐためにも、先に窓口に聞くのがおすすめです。

    所得制限ってどうやって決まるの?

    特別児童扶養手当には所得制限があります。「受給者(申請する保護者)だけ」ではなく、配偶者や同居している祖父母なども含めて判定されます。

    所得制限はどうやって確認するの?

    判定に使うのは「前年の所得額」です。給与収入の金額ではなく、給与所得控除や各種控除(障害者控除・ひとり親控除など)を引いた後の所得額で計算します。

    受給者本人の所得制限の目安(扶養親族の人数による)は次のとおりです。

    扶養親族の数 受給者本人の限度額(目安)
    0人4,596,000円
    1人4,976,000円
    2人5,356,000円
    3人5,736,000円

    源泉徴収票の「支払金額(年収)」で判断しないでください。実際の所得額は、各種控除を差し引いた後の金額です。「年収が多いから無理」と思って諦める前に、一度窓口で確認するのがおすすめです。

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    申請ってどうするの? どこに何を出せばいい?

    特別児童扶養手当は申請しないと自動ではもらえません。「うちは対象かも」と思ったら、早めに動くことが大切です(申請が遅れると過去分はさかのぼってもらえないことが多い)。

    申請の流れ

    1
    市区町村の窓口に相談する 障害福祉課・子ども家庭課などが窓口です。「特別児童扶養手当の相談がしたい」と伝えれば案内してもらえます。
    2
    手当専用の診断書を主治医にお願いする 窓口で様式を受け取り、主治医に作成を依頼します。病院によっては時間がかかるので早めに動きましょう。
    3
    必要書類をそろえて提出する 戸籍・住民票・所得証明書など。窓口でリストをもらえます。
    4
    審査後に「特別児童扶養手当証書」が届く 支給が決定すると書類が送付され、申請月の翌月分から手当が支給されます。

    窓口ってどこに行けばいいの?

    住んでいる市区町村の役所が窓口です。「障害福祉課」「子ども家庭課」などの担当窓口に行けばOKです。
    「手帳を取るときに一緒に案内してもらえた」という方も多いですが、改めて相談しにいっても大丈夫です。
    「対象かどうかわからない」でも相談できます。

    申請は早ければ早いほどいいです。原則として「申請した月の翌月分」から支給対象になります。さかのぼって支給してもらえないことが多いので、「対象かも」と気づいたタイミングで動きましょう。

    もらい始めた後に何か必要なの?

    一度認定されたら終わり、ではありません。毎年・定期的に届出が必要です。

    毎年やること:所得状況届

    年に1回、前年の所得や世帯状況を報告する届出です。多くの自治体では8月頃が提出期間です。これを出さないと手当が止まることがあります。

    数年に1度やること:障害状態の確認(有期更新)

    障害の程度に応じて、1〜2年ごとに診断書の提出が求められる場合があります(有期認定)。期限を過ぎると手当が止まるので注意してください。

    変化があったときにすぐやること:資格喪失届

    • 子どもが20歳に達したとき
    • 子どもが施設に入所したとき
    • 子どもが障害を理由とする公的年金を受け始めたとき
    • 住所・口座・世帯構成に変化があったとき

    届出を忘れると「過払い分を返してください」となるリスクがあります。自治体からの通知文書は必ず保管し、届出の時期をカレンダーに記録しておきましょう。

    こういうときどうなるの?(よくあるケース)

    手帳がないと申請できないの?

    手帳がなくても申請できます。認定は「手帳の等級」ではなく手当専用の診断書で行われます。「手帳はまだ取っていないけど障害がある」という場合でも、窓口で確認してみてください。

    ひとり親家庭でも申請できる?

    はい、できます。特別児童扶養手当は親の婚姻状況に関係なく受け取れます。ひとり親で障害のある子どもを育てている場合は、「児童扶養手当」と両方の対象になる可能性があります。どちらも申請が必要です。

    あわせて読みたい 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭の手当のきほん 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭の手当のきほん ひとり親家庭の生活安定・自立支援のための手当。特別児童扶養手当とは別に受け取れます。

    通所(デイサービス等)を利用していても大丈夫?

    大丈夫です。通所施設を利用していても、子どもが在宅生活をしていれば対象になるのが基本です。「入所施設に泊まっている(入所)」状態でなければ対象になることが多いですが、利用状況によって変わることもあるので、窓口で確認してください。

    引っ越しをしたらどうなる?

    引っ越し前の自治体に「転出届」を出したうえで、引っ越し先の自治体で改めて申請が必要です。自動的に引き継がれないので注意してください。引っ越しが決まったら早めに動きましょう。

    子どもが20歳になったら?

    特別児童扶養手当は20歳の誕生日の前日で終了します。20歳以降は「障害基礎年金」など、本人が受け取る別の制度に切り替わります。切り替えの手続きも必要なので、20歳が近づいたら窓口に確認しておきましょう。

    あわせて読みたい 障害基礎年金ってなに?20歳以降の障害のある人の年金 障害基礎年金ってなに?20歳以降の障害のある人の年金 特別児童扶養手当が終わる20歳以降に検討する年金制度。申請のタイミングが重要です。

    「児童扶養手当」や「障害基礎年金」とは違うの?

    名前が似ている制度がいくつかあります。整理するとこういう関係です。

    障害のある子どもまわりの制度(主なもの) それぞれ別の制度。条件が合えば複数もらえます ← このページ 特別児童扶養手当 → 月最大56,800円 保護者がもらう(障害児20歳未満が対象) 児童扶養手当 ひとり親家庭の生活安定のための手当 → ひとり親なら両方もらえることも 障害児福祉手当 重度障害の子ども本人がもらえる手当 → 特別児童扶養手当と併給できる場合も 障害基礎年金 障害のある本人が20歳以降にもらう年金 → 20歳になったら特別児童扶養手当から切り替え ※ 重複して受け取れるかは個別の条件による

    障害のある子どもまわりの制度マップ

    ひとり親で障害のある子どもを育てている方は、「特別児童扶養手当」と「児童扶養手当」の両方もらえることがあります。それぞれ別申請が必要なので、どちらかだけで止まらないように確認してください。また、子どもの障害が重い場合は「障害児福祉手当」との併給も検討できます。

    みんなが気になる Q&A

    Q. 手帳がないと申請できませんか?

    A.手帳がなくても申請できます。認定は「手当専用の診断書」と「手帳の等級」などを総合して判断されます。手帳が未取得でも対象になり得るため、まず窓口に相談してみてください。

    Q. 申請したら、いつの分からもらえるの?

    A.原則「申請した月の翌月分」からです。さかのぼって支給してもらえないことが多いので、対象かもと思ったら早めに動くことが重要です。

    Q. 所得制限は誰の所得で判定されるの?

    A.申請する本人だけでなく、配偶者や同居している扶養義務者(祖父母など)の所得も含めて判定されます。世帯全体での判定なので、「自分の年収だけ見ればいい」というわけではありません。

    Q. 通所やショートステイを使っていても対象?

    A.通所や短期入所(ショートステイ)は、対象になることが多いです。対象外になるのは「入所施設に継続して入所している」場合です。利用状況によって変わることもあるので、窓口で確認してください。

    Q. 引っ越ししたら手続きは?

    A.引っ越し先の自治体で改めて申請が必要です。自動的に引き継がれないので注意してください。転出前の自治体にも届け出が必要です。

    Q. 更新って何をするの?

    A.毎年1回の「所得状況届」が必要です。加えて、障害の状態に応じて1〜2年ごとに診断書の提出(有期更新)が求められる場合があります。期限を過ぎると手当が止まることがあるので要注意です。

    Q. 子どもが障害基礎年金をもらい始めたら?

    A.子どもが障害を理由とする公的年金(障害基礎年金など)を受け始めると、特別児童扶養手当の対象外になります。受給状況が変わったときはすぐに届け出が必要です。

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    この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。申請窓口・必要書類・支給日の細かい運用は自治体によって異なる場合があります。最終的な判断は、あなたが住んでいる市区町村の案内が基準になります。

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    障害・福祉まわりで関係しやすい制度をまとめました。

  • 障害基礎年金ってなに?もらえる条件・金額・申請方法をわかりやすく解説

    障害基礎年金ってなに?もらえる条件・金額・申請方法をわかりやすく解説

    障害基礎年金ってなに?もらえる条件・金額・申請方法をわかりやすく解説
    最終更新日:2026.02.02
    ざっくり言うと

    病気やけがで、仕事はもちろん日常生活にも大きな支障が出てしまったとき、収入が途絶えるリスクがあります。
    そのリスクに備えるために、国民年金から毎年80万円前後(2級の場合)が受け取れる制度があります。
    これが「障害基礎年金」です。

    • いくら?年額約83万円(2級)〜約104万円(1級)
    • 誰が?国民年金に入っていた人・20歳前に障害を持った人
    • 等級は?1級・2級(病名ではなく生活への影響で決まる)
    • 障害者手帳と違う?別の制度。手帳がなくてももらえることがある
    • 税金は?所得税・住民税ともにかからない(非課税)
    • 会社員なら?障害厚生年金も上乗せされる可能性あり

    注意:障害者手帳の等級と障害年金の等級は別の制度で、認定基準もまったく異なります。手帳を持っていなくても障害年金を受け取れることがありますし、手帳があっても年金の要件を満たさないこともあります。

    あわせて読みたい 傷病手当金ってなに?休職中のお金のはなし 傷病手当金ってなに?休職中のお金のはなし 病気・けがで休職したときにもらえる給与補填のしくみ。最長1年6か月の間もらえます。

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    そもそも、なぜ「障害基礎年金」という制度があるの?

    ふだん私たちは、働いて収入を得て生活しています。でも、病気やけがで長期間働けなくなったら、どうなるでしょう?

    傷病手当金(健康保険)は最長1年6か月しかもらえません。その後、障害が続いているのに収入がゼロになってしまう人が出てきます。

    そこで、「障害が固定した後も、長期的に生活を支えるお金が必要だよね」という考えから作られたのが障害基礎年金です。年金という名前のとおり、条件を満たす限り年齢の上限なく毎年受け取れる制度です。

    健康なとき 働いて収入を得る → 生活が成り立つ 病気・けがで長期離脱 傷病手当金(最長1年6か月) 給与の約2/3をもらえる → でも最長1年半まで その後、障害が続いていたら…? 収入ゼロ → 生活が成り立たない ここをカバーするために… 障害基礎年金(長期の生活保障)

    傷病手当金が終わった後の「空白」を埋める制度

    つまり、「長期的に働けなくなっても生活できるよう、年金として定期的にお金を出す」というのがこの制度の目的です。一度きりの給付ではなく、状態が続く限り毎年受け取れるのがポイントです。

    実際、いくらもらえるの?

    2025年度(令和7年度)の金額は次のとおりです。「等級」によって金額が変わります。

    基本の年金額(令和7年4月〜)

    • 1級の場合:年額 約103万〜104万円(月額約8.6万円)
    • 2級の場合:年額 約83万〜83.2万円(月額約6.9万円)

    金額は、生まれた年や物価の動向によってわずかに異なります。また毎年度改定されるため、実際に受け取るときの金額は日本年金機構の公式サイトで確認してください。

    「1級と2級」の違いは日常生活への支障の大きさで決まります。病名ではありません。同じ病気でも、症状の重さによって等級が違うことがあります(等級の詳細は次のセクションで解説します)。

    子どもがいるともらえる「子の加算」

    受給者に生計を同じくする子ども(18歳になった年度末まで、または一定の障害のある20歳未満の子)がいる場合、年金に加算があります。

    • 1人目・2人目の子:1人につき年額 約23.9万円を加算
    • 3人目以降:1人につき年額 約8万円を加算

    例)2級で子ども2人がいる場合の年間受取額:
    83万円 + 23.9万円 × 2 = 約131万円(年額)

    さらに「障害年金生活者支援給付金」も上乗せされることがある

    前年の所得が一定額以下の場合、月額5,450円(2級)または6,813円(1級)の給付金が別途上乗せされます。こちらも所得税がかかりません。

    誰がもらえるの? 条件はあるの?

    条件は大きく3つあります。全部満たしている必要があります。

    1
    「初診日」に国民年金に入っていた(または20歳前だった) 初診日とは、障害の原因となった病気やけがで最初に病院に行った日のことです。その日に、次のどれかに当てはまっていれば対象です。
    • 国民年金に加入していた(自営業・学生・フリーランスなど)
    • 会社員で厚生年金に入っていた(→ この場合は障害厚生年金も受け取れる可能性あり)
    • 20歳前で年金未加入だった(先天性の障害や学生時代の初診など)
    • 60〜65歳で国内に住んでいて年金未加入だった
    2
    「障害認定日」に1級または2級の状態だった 障害認定日とは、原則として初診日から1年6か月後の日のことです(症状が固定した日が先に来る場合はその日)。その時点で、法令が定める1級または2級の障害状態であることが必要です。
    3
    保険料をきちんと納めていた(20歳前障害は不要) 初診日の前日時点で、それまでの年金加入期間のうち3分の2以上の期間で保険料を払っているか免除されていることが必要です。「直近1年間に未納がない」という特例もあります(令和18年3月末までの初診日限定)。20歳前に初診日がある場合、この条件は不要です。

    「3分の2以上」というのが曖昧でわかりにくいですよね。ざっくり言うと、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で未納期間が多くないか確認するのが一番手っ取り早いです。未納が多い場合でも「直近1年未納なし」の特例で救われるケースがあります。

    逆に、もらえないのはどんなとき?

    • 初診日に年金制度にまったく入っていなかった(ただし20歳前・60〜65歳の特例あり)
    • 保険料の未納が多く、3分の2要件も直近1年特例も満たしていない
    • 障害の程度が1級・2級に達していない(3級は障害厚生年金のみ対象)

    「自分がもらえるかどうか」は、初診日や未納状況によってかなり変わります。迷ったら、年金事務所か市区町村の窓口で相談するのが確実です。

    障害の等級ってどう決まるの? 1級と2級の違いは?

    障害年金の等級は、病名ではなく「日常生活にどれくらい支障があるか」で判断されます。同じ病気でも、症状の重さによって等級が変わります。

    1級と2級のイメージ

    • 1級:他人の介助がなければ、身の回りのことがほとんどできない状態。
      食事・着替え・排せつなどの日常生活の大部分に常時介助が必要で、活動範囲がベッド周辺に限られるようなイメージ。
    • 2級:常時の介助は必ずしも必要ではないが、日常生活が著しく制限される状態。
      家の中での軽い家事などはできるが、それ以上の活動が困難で、外出や継続的な就労が難しいイメージ。

    注意:「フルタイムで働けていても2級に認定される」こともあれば、「働けていないのに等級に達しない」こともあります。判断は総合的なもので、就労状況・日常生活での介助の有無・頻度なども考慮されます。

    「自分の状態が何級に当たるか」は、主治医に書いてもらう診断書の内容が非常に重要です。主治医が日常生活の様子をどこまで把握しているかで、認定結果が変わることがあります。申請前に、日常生活での困りごとを主治医に詳しく伝えておきましょう。

    「自分の状態が何級に当たるのか判断できない」という方は、社会保険労務士への相談が有効です。障害年金の申請支援を専門とする社会保険労務士に無料で相談できるサービスもあります。

    どうやって申請するの? 手続きは面倒?

    正直、他の給付に比べると申請の手間は多めです。ただ、大まかな流れを知っておくと、何から始めればいいかが見えてきます。

    申請の大まかな流れ

    1
    初診日の医療機関を特定する 最初に病院に行った日と、その病院名を把握します。廃院していても、代替書類で証明できることがあります。
    2
    年金事務所(または市区町村)に事前相談する いきなり書類をそろえるより、まず窓口で相談するのがおすすめです。「何を準備すればいいか」を個別に教えてもらえます。
    3
    主治医に診断書を書いてもらう 障害年金専用の診断書様式があります。日常生活の困りごとを主治医に詳しく伝えておくことが大切です。
    4
    「病歴・就労状況等申立書」を自分で記入する 発病から現在までの経過や、日常生活・就労への影響を自分の言葉で書く書類です。認定に直接影響するため、丁寧に書くことが重要です。
    5
    必要書類をまとめて窓口に提出する 審査は日本年金機構が行います。結果が出るまで数か月かかることが一般的です。
    1 年金事務所・市区町村に相談 「何を準備すればいいか」を確認する 2 主治医に診断書を書いてもらう 日常生活の困りごとを詳しく伝えることが重要 3 「病歴・就労状況等申立書」を自分で記入 発病〜現在までの経過・日常生活への影響を記述 4 書類を提出 → 審査(数か月)→ 認定通知 認定されると障害認定日の翌月分から支給される ※迷ったら社会保険労務士への相談もあり(成功報酬型が多い)

    障害基礎年金の申請の流れ(大まかなイメージ)

    一番大事なのは、「まず窓口で相談すること」です。必要書類は状況によってかなり違うため、自己判断でそろえ始めるより、先に確認した方が効率的です。年金事務所は予約制のところも多いので、電話で予約してから行きましょう。

    申請ってどこに何を出せばいいの?

    どこに出す?

    初診日の時点の加入状況によって、提出先が異なります。

    自営業・フリーランス・学生(国民年金第1号)だった人
    → 住んでいる市区町村の年金窓口

    会社員(厚生年金加入中)だった人・専業主婦など(第3号)
    → 最寄りの年金事務所または「街角の年金相談センター」

    20歳前に初診日がある人
    → 市区町村または年金事務所(どちらでも可)

    主な必要書類

    • 障害年金請求書(障害基礎年金用)
    • 診断書(障害認定日用)
    • 受診状況等証明書(初診日を証明する書類)
    • 病歴・就労状況等申立書
    • 基礎年金番号がわかるもの(年金手帳・基礎年金番号通知書など)
    • 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
    • 振込先口座の情報

    実際に必要な書類は、傷病名や初診日・加入状況によって変わります。必ず事前に窓口で確認してください。初診医療機関が廃院していても、別の書類で補完できることがあります。

    いつ申請すればいい?気をつける「時効」

    障害基礎年金には「時効(5年)」があります。障害認定日から5年以上経ってから申請した場合、さかのぼって受け取れるのは申請日から過去5年分までになります。それより前の分は受け取れなくなってしまいます。

    「まだ申請していないけど、もう何年も経ってしまった…」という方は、早めに年金事務所に相談してください。

    あわせて読みたい 障害厚生年金ってなに?会社員が知っておくべきこと 障害厚生年金ってなに?会社員が知っておくべきこと 初診日が厚生年金加入中なら、障害基礎年金に上乗せされる可能性があります。

    こういうときどうなるの?(よくあるケース)

    働いていても受給できますか?

    20歳前障害を除き、「働いている」という事実だけで支給停止になることはありません。ただし、更新時の審査では就労状況も含めて日常生活能力が判断されます。フルタイムで働いていると「日常生活の支障が少ない」とみなされやすくなることはあります。

    うつ病や統合失調症など「精神疾患」でももらえますか?

    はい、もらえます。精神疾患・知的障害・発達障害なども対象です。ただし、精神の障害は日常生活への影響が見えにくいため、診断書と申立書でいかに生活の困難を正確に伝えられるかが重要になります。

    20歳前に障害を持った場合(先天性・学生時代)

    国民年金の保険料を払っていなくても、20歳前に初診日がある障害は保険料納付要件なしで障害基礎年金の対象になります。ただし、就労して所得が増えると年金の一部または全部が支給停止になる仕組みがあります(前年所得が約376万円を超えると半額停止、約480万円を超えると全額停止)。

    初診日の証明ができない場合

    最初に行った病院が廃院してしまっていても、紹介状・薬剤情報・健康保険のレセプト記録・当時の日記など代替資料で補強できることがあります。一人で判断せず、年金事務所に相談しましょう。

    社会保険労務士相談

    「自分のケースで請求できるかどうか、判断できない…」

    初診日の証明が難しい・精神疾患で診断書の書き方が心配・過去に不支給だったが再チャレンジしたい――こうした複雑なケースは、障害年金専門の社会保険労務士に相談するのが近道です。多くは成功報酬型なので、受給できなければ費用はかかりません。

    • 初診日証明・診断書作成のサポートあり
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    「障害者手帳」や「傷病手当金」とは違うの?

    名前が似ていたり、一緒に語られたりする制度がいくつかあります。整理するとこういう関係です。

    障害・病気まわりの制度マップ それぞれ目的が異なるので、複数受け取れることがある ← このページ 障害基礎年金 長期的な所得保障(年単位で毎年受け取る) 傷病手当金(健康保険) 休職中の給与補填(最長1年6か月) → 会社員のみ対象・一時的なもの 障害厚生年金 初診日が厚生年金加入中なら上乗せされる → 障害基礎年金と同時に受け取れる(1・2級) 障害者手帳(身体・精神・療育) 福祉サービス・割引・控除の利用に使う → 障害年金とは別制度(認定基準も別) ※ 会社員なら傷病手当金 → 障害厚生年金+基礎年金のルートが多い ※ 手帳がなくても障害年金をもらえることがある

    障害・病気まわりの制度マップ

    よくある誤解が「障害者手帳を持っていれば自動で年金ももらえる」というものです。手帳と年金は完全に別の制度で、審査する機関も基準もまったく違います。逆に「手帳を持っていない・取れなかった」としても、年金の要件は満たしていることがあります。

    会社員だった方は、障害基礎年金に加えて「障害厚生年金」ももらえる可能性があります。この2つを合わせると受取額がかなり変わります。

    あわせて読みたい 障害厚生年金ってなに?基礎年金との違いと受取額 障害厚生年金ってなに?基礎年金との違いと受取額 会社員が受け取れる障害厚生年金の仕組みと、基礎年金との組み合わせを解説。

    「傷病手当金をもらっているが、そろそろ終わりそう…」という方は障害年金の申請タイミングも確認しておきましょう。

    あわせて読みたい 傷病手当金が終わったあと、どうすればいい? 傷病手当金が終わったあと、どうすればいい? 傷病手当金の期間が終わる前に確認しておきたい制度と手続きの流れ。

    みんなが気になる Q&A

    Q. 働いていても障害年金はもらえますか?

    A.20歳前障害を除き、就労していること自体で即座に支給停止になる仕組みではありません。ただし、更新時の審査では就労状況(勤務時間・配慮の有無・仕事の内容)も含めて日常生活能力が総合的に判断されます。フルタイムで働いていると審査が厳しくなることがある点は念頭に置いておきましょう。

    Q. 障害者手帳があれば必ずもらえますか?

    A.いいえ。障害者手帳と障害年金は別の制度で、認定基準も審査機関もまったく異なります。手帳があっても、初診日要件・納付要件・等級(1・2級)のいずれかを満たさなければ不支給になることがあります。逆に、手帳がなくても年金の要件を満たしていれば受給できます。

    Q. 障害年金に税金はかかりますか?

    A.かかりません。障害基礎年金・障害厚生年金は所得税・住民税ともに非課税です。老齢年金とは税務上の扱いが違う点に注意してください。また、健康保険の扶養認定では障害年金を「収入」としてカウントする場合があるため、扶養に入っている方は念のため確認を。

    Q. 不支給になったら、もう受け取れませんか?

    A.不支給の場合、審査請求(不服申立て)という手続きがあります。また、その後に症状が悪化した場合には「事後重症」という方法で再び申請できます。一度ダメだったからといって完全に諦める必要はありません。社会保険労務士に相談すると対策を一緒に考えてもらえます。

    Q. いつから年金がもらえるの?

    A.「障害認定日請求」が認められた場合、障害認定日(初診日から1年6か月後など)の翌月分から年金が発生します。請求が遅れた分については、申請日から遡って最大5年分まで受け取れます(それ以前は時効)。「事後重症」の場合は、請求書を提出した翌月分からの支給で、遡及はできません。

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    この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お近くの年金事務所・市区町村の窓口で確認してください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、あなたが入っている年金制度の案内や、年金事務所の指示が基準になります。

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