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  • 60歳以降に給料が下がったら?高年齢雇用継続給付のしくみをわかりやすく解説

    60歳以降に給料が下がったら?高年齢雇用継続給付のしくみをわかりやすく解説

    60歳以降に給料が下がったら?高年齢雇用継続給付のしくみをわかりやすく解説
    最終更新日:2026.02.03
    ざっくり言うと

    60歳を過ぎて、定年後の再雇用や雇用形態の変更で給料が大幅に下がってしまった、という経験はありますか?
    この「賃金の急激な低下」を少し補うために、雇用保険から給付金が上乗せされます。
    これが「高年齢雇用継続給付」と呼ばれるものです。

    • いくら?最大10%(2025/4以降に60歳到達の人)
    • 誰が?60〜65歳・雇用保険5年以上・賃金75%未満に低下した人
    • 申請は?原則2か月ごと・初回は4か月以内
    • 注意は?65歳前の年金を受けている人は、年金が一部減る場合がある

    注意:「年金をもらいながら働くときの年金調整」をする「在職老齢年金」とは別の制度です。両方に関係することもあります。

    あわせて読みたい サムネイル 在職老齢年金ってなに?働きながら年金をもらうときのはなし 賃金と年金の合計に応じて年金が調整されるしくみ。60歳以降に年金をもらいながら働く人が対象です。

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    そもそも、なんでこの制度があるの?

    60歳を過ぎると、多くの人が「定年後再雇用」という形で、同じ会社に残ります。でも、給料はガクッと下がることが多いんです。

    もともと月給30万円だった人が、再雇用後は18万円になる…なんてことも珍しくありません。「同じ会社で同じ仕事なのに?」と感じる人も多いと思います。

    この「賃金の急激な低下」が、定年後も働き続けることへのハードルになっていました。そこで、「60歳以降に賃金が大きく下がった分を少し補ってあげよう」というのがこの制度の趣旨です。雇用保険から給付金が上乗せされます。

    60歳前後の賃金変化と給付金のしくみ 60歳の時点の月給(例:30万円) これが「基準の賃金」になります 定年再雇用で… 60歳以降の月給(例:18万円) 60歳時点の60%に低下(75%未満なら対象) 雇用保険が補う! 給付金がもらえる 18万円 × 10% = 1万8,000円/月 (低下率60%以下の場合、最大10%が支給されます)

    定年後に給料が下がっても、給付金が一部カバーします

    つまり、「定年後に下がった給料を、雇用保険が少し補ってくれる制度」です。全額ではありませんが、条件を満たせば毎月もらえます。

    いくらもらえるの?計算式は?

    基本は「その月の給与の最大10%」です。(2025年4月1日以降に60歳を迎えた人の場合)

    もらえる金額は「今の給与が60歳時点と比べてどれだけ下がっているか(賃金低下率)」によって変わります。

    賃金低下率と支給率のめやす(2025/4/1以降に60歳を迎えた人)

    • 64%以下に低下 → 今の給与の10%(最大)
    • 64%超〜75%未満に低下 → 段階的に変動(0〜10%未満)
    • 75%以上を保っている → 対象外(もらえない)

    「賃金低下率」って何?
    今の月給 ÷ 60歳時点の月給 × 100 で出る数字です。
    例:60歳時点が30万円、今が18万円なら「18 ÷ 30 × 100 = 60%」。これが60%なので、64%以下に当てはまります。

    具体的な計算例

    • 例1(低下率60%の場合):
      60歳時点30万円 → 今18万円(低下率60%)
      → 18万円 × 10% = 1万8,000円/月がもらえます。
    • 例2(低下率70%の場合):
      60歳時点30万円 → 今21万円(低下率70%)
      → 支給率は約4.16%程度で、21万円 × 4.16% ≒ 約8,700円/月(概算)

    上限あり:月給の金額が一定額を超えると支給されません(上限額は毎年8月1日に見直し)。最新の上限額はハローワークで確認してください。

    「60歳時点の月給って、具体的に何を基準にするの?」
    60歳を迎える前の6か月間の給与を平均した金額です。これを「賃金証明書」としてハローワークに届け出ます。会社の総務が手続きしてくれることが多いです。

    給与計算ツール

    賃金台帳の整理、毎月ちゃんとできていますか?

    申請には賃金台帳・出勤簿が必要で、「賃金支払日基準」で管理しておく必要があります。月またぎや支払日変更があると管理ミスが起きやすいです。給与計算ソフトで一元化しておくと申請作業がラクになります。

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    • 電子申請(e-Gov)との連動も可能
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    2025年4月から何が変わったの?

    2025年4月1日以降に60歳を迎えた人は、最大支給率が15%から10%に引き下げられました。

    また、最大率が適用される「賃金低下率の基準」も変わっています。

    賃金低下率(今の給与 ÷ 60歳時点の給与) 2025/4/1以降に60歳到達 2025/3/31以前に60歳到達
    75%以上 もらえない もらえない
    64%超〜75%未満
    (旧:61%超〜75%未満)
    0〜10%未満(段階的に変動) 0〜15%未満(段階的に変動)
    64%以下
    (旧:61%以下)
    給与の10%(最大) 給与の15%(最大)

    自分はどちらのルール?
    2025年4月1日以降に60歳の誕生日を迎えた人は新しいルール(最大10%)。
    2025年3月31日以前に60歳だった人は古いルール(最大15%)のままです。
    誕生日が2025年4月2日以降の人は新しいルールが適用されます。

    誰がもらえるの?条件はあるの?

    条件は3つだけです。シンプルに見えて、3番目が一番大事なポイントです。

    60歳以上65歳未満で、雇用保険に加入している

    会社員として働いていれば基本的にOK。パート・アルバイトでも週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険に加入しているはずです。

    雇用保険の加入期間が通算5年以上ある

    今の会社だけじゃなく、転職前の会社での期間も合計できます。ほとんどの人はクリアしやすい条件です。

    今の月給が「60歳時点の75%未満」に下がっている

    これが一番重要な条件です。75%以上を保っている人はもらえません。毎月の給与支払い時に判断されます。

    逆に、もらえないのはどんな場合?
    今の給与が60歳時点の75%以上ある人はもらえません。
    65歳以上になったともらえなくなります。
    → 個人事業主・会社役員など雇用保険に加入していない人はもらえません。

    2種類あるってほんと?(基本給付金と再就職給付金)

    高年齢雇用継続給付には、2種類あります。どちらに当てはまるかは「60歳以降に失業給付(基本手当)をもらったかどうか」で変わります。

    ① 高年齢雇用継続「基本」給付金

    60歳以降も引き続き雇用されている人が対象です。失業給付(基本手当)を受けずに、同じ会社または別の会社で雇用が続いている場合にもらえます。支給期間は原則、60歳到達月から65歳到達月までです。

    ② 高年齢「再就職」給付金

    60歳以降に一度会社を辞めて、失業給付(基本手当)をもらい、その受給期間の中で再就職した場合にもらえます。就職した月(月途中なら翌月)から1年または2年(65歳到達月まで)支給されます。

    「どちらの給付か」は、失業給付(基本手当)を受給したかどうかで分かれます。個別のケースはハローワークに確認してください。

    まとめると:
    → 定年後も同じ職場に残った場合 → ①基本給付金
    → 一度退職して失業給付をもらい再就職した場合 → ②再就職給付金

    あわせて読みたい サムネイル 失業給付(基本手当)はいくらもらえるの?受け取り方のきほん 離職後の生活を支える「基本手当」。受給資格・金額の計算・申請の流れをわかりやすく解説します。

    申請ってどこに何を出せばいいの?

    ほとんどの場合、会社が手続きしてくれます

    申請は原則として会社(事業主)経由でハローワークに行います。会社の総務・人事が書類をまとめて申請してくれるパターンが多いです。

    本人申請も可能ですが、賃金台帳や出勤簿は会社から入手する必要があります。

    申請の流れ(会社経由のケース) ① 会社(事業主)が書類をまとめる 賃金台帳・出勤簿・申請書などを準備 ② ハローワークへ申請(2か月ごと) e-Gov電子申請にも対応しています ③ 審査後、あなたの口座に入金 雇用保険から直接振り込まれます

    申請は2か月に1回。会社経由が原則です

    申請の頻度と期限

    • 原則:2か月に1回、支給申請書を提出します
    • 初回:最初の支給対象月の初日から4か月以内に申請します
    • 2回目以降:ハローワークが指定した月の中に提出(指定通知書に記載)

    初回に必要な書類(代表例)

    • 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
    • 高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)支給申請書
    • 賃金台帳・出勤簿(賃金・在籍の実態がわかるもの)
    • 年齢確認書類(マイナンバー登録済みなら省略できる場合あり)

    電子申請もできます。e-Govや、社労士に委任している場合は社労士経由でOKです。初回の4か月の期限を落とさないように、早めに会社の総務に確認しましょう。

    年金が減るって聞いたけど、どういうこと?

    65歳前の年金(特別支給の老齢厚生年金など)をもらいながら、この給付金も受け取っている場合、年金が一部「支給停止」されることがあります。

    停止される最大額は、標準報酬月額の約4%が目安です(制度改正により引き下げられた後の水準です)。

    つまり「給付金をもらったせいで年金が少し減る」という状態が起きることがあります。
    ただし、たとえば給付金が給与の10%もらえる状態で年金が4%停止されても、差し引き6%分はプラスになります。トータルではほとんどの場合プラスです。
    念のため、事前に年金事務所やFPに試算してもらうと安心です。

    あわせて読みたい サムネイル 在職老齢年金ってなに?働きながら年金をもらうときのはなし 賃金と年金の合計が一定額を超えると年金が調整される制度。60歳以降に年金をもらいながら働く人は必読です。

    気をつけることはある?(よくある落とし穴)

    落とし穴① 「賃金支払日」基準で判断される

    低下率の計算に使うのは「その月に実際に支払われた給与の額」です。給与の対象期間ではなく、支払った日が基準になります。

    支払日が翌月になる会社では、申請月と賃金計上月がズレることがあります。会社の総務に事前に確認しましょう。

    落とし穴② 月給が高すぎるともらえない

    賃金月額に上限があり、それを超えた月は支給されません。上限額は毎年8月1日に見直しされます。最新の上限額はハローワークで確認してください。

    落とし穴③ 初回申請の期限を過ぎると損をする

    初回申請の期限(最初の支給対象月の初日から4か月以内)を過ぎると、その月分をさかのぼってもらうことができなくなります。制度を知ったらすぐに会社の総務に話しましょう。

    個別の状況(雇用形態・賃金の扱い・年金受給状況など)によって判定が変わることがあります。迷ったら管轄ハローワークに事前確認してください。

    「在職老齢年金」や「高年齢求職者給付金」とはどう違うの?

    60歳以降に関係する「お金の制度」はいくつかあって、名前が似ていて混乱しやすいです。まず全体像を整理しましょう。

    60歳以降に関係するお金の制度マップ 高年齢雇用継続給付(この記事の制度) 働き続けている人の賃金低下を補う(雇用保険) 在職老齢年金 年金をもらいながら働く人の年金額調整(年金制度) 高年齢求職者給付金(主に65歳以上) 65歳以上で離職した人への一括給付(雇用保険) 再就職手当 基本手当の受給中に早期再就職した人への一時金(雇用保険) ※すべてが同時にもらえるわけではありません。個別に確認が必要です。

    60歳以降のお金の制度は複数あります

    • 高年齢雇用継続給付と在職老齢年金は別制度ですが、両方に当てはまる場合は年金の一部が停止されます。
    • 高年齢再就職給付金は、一度離職して基本手当をもらったうえで再就職した場合の給付です(再就職手当とは別です)。

    みんなが気になるQ&A

    Q. いつから申請できるの?

    A.60歳を過ぎて賃金が75%未満に下がった月が「支給対象月」になります。初回申請は、最初の支給対象月の初日から4か月以内です。気づいたら早めにハローワーク(会社経由)に手続きしましょう。

    Q. 会社が申請してくれない場合はどうすればいい?

    A.本人申請も可能です。ただし賃金台帳・出勤簿は会社から出してもらう必要があるので、会社と話し合いが必要です。どうしても難しい場合は、管轄のハローワークに相談してみてください。

    Q. もらえる月・もらえない月がある?

    A.はい、あります。月の給与が75%以上の月はもらえません。月ごとに判断されるので、残業が多い月は対象外になることもあります。

    Q. 申請を忘れていた…もう遅い?

    A.初回申請の4か月の期限を過ぎると、過ぎた分をさかのぼってもらうことができなくなります。期限内なら問題ありませんが、気づいたらすぐハローワークに連絡してください。

    Q. 年金をもらっていなければ年金の支給停止は関係ない?

    A.そうです。65歳前の老齢年金(特別支給の老齢厚生年金など)を受給していない場合は、年金の支給停止は発生しません。65歳以降の老齢年金との調整については、年金事務所に確認してください。

    Q. 電子申請はできる?

    A.できます。事業主経由でも本人申請でも、e-Govを通じた電子申請が可能です。社労士に委任している場合は社労士経由でOKです。

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    高年齢雇用継続給付は毎月もらえますが、あくまで「補てん」です。60歳以降のお金をしっかり増やすには、iDeCoの受取方法の工夫や、NISA口座での運用が有効です。まずは無料の資産運用相談からはじめてみませんか?

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    もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

    この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的な判断は、以下の公式サイトやハローワークで確認してください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、あなたが加入している雇用保険・ハローワークの案内が基準になります。

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  • 教育訓練給付金ってなに?スキルアップの費用が一部返ってくる制度のしくみ(2026年版)

    教育訓練給付金ってなに?スキルアップの費用が一部返ってくる制度のしくみ(2026年版)

    教育訓練給付金ってなに?スキルアップの費用が一部返ってくる制度のしくみ(2026年版)
    最終更新日:2026.02.03
    ざっくり言うと

    スキルアップや資格取得のためにスクールに通うと、数十万円〜数百万円かかることもありますよね。
    この受講費用の一部を、雇用保険から最大80%まで返してもらえるのが教育訓練給付金です。
    在職中でも使えるし、転職・退職後でも使えます。

    • いくら?受講費の20〜80%が戻る
    • 誰が?雇用保険に入っている人(在職中・退職後1年以内)
    • 3種類?一般 / 特定一般 / 専門実践
    • 講座は?厚労省が指定した講座のみ
    • 申請期限修了後1か月以内(専門実践は6か月ごと)
    • 窓口は?ハローワーク

    注意:どの講座でも使えるわけではありません。厚労省が指定した講座だけが対象です。「教育訓練給付金 講座検索」で事前に確認を。

    スキルアップ講座

    「AI・ITスキルを身につけたい」なら給付金対象の講座から選ぶと賢い

    教育訓練給付金の対象講座は数千種類あります。プログラミング・AI・データサイエンスなど人気の分野も多数指定済み。まず講座を探してみましょう。

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    給付金対象の講座を探す

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    そもそも、なんでスクール費用が返ってくるの?

    会社で働いていると、雇用保険に加入していますよね(給与明細を見ると「雇用保険料」として引かれているはずです)。

    この雇用保険は、失業したときの「失業手当」だけじゃないんです。「もっとスキルを磨いて、長く働き続けてほしい」という目的で、学び直しにかかる費用を一部補助する仕組みもあります。それがこの制度です。

    つまり「スクールや通信講座に通って、ちゃんと修了したら、払ったお金の一部を返しますよ」という流れです。

    ① 毎月の給与から雇用保険料を積み立て 会社員・パート問わず加入(雇用保険) ② 指定講座を受講して修了する 自分で選んで、自分で学ぶ ③ 修了後にハローワークへ申請 受講費の20〜80%が返ってくる! 受講費用はいったん全額自己負担→修了後に給付

    お金の流れのイメージ。先払い→修了→申請→給付の順番です。

    つまり「修了してからお金が戻る」仕組みです。受講中はいったん全額払う必要があります。修了前に辞めてしまうと、原則として給付はゼロになります。

    3種類あるってどういうこと?自分はどれに当てはまる?

    教育訓練給付金には3つの種類があって、種類によって給付率も上限も違います。どの種類になるかは「受ける講座がどの区分に指定されているか」で決まります。自分で選ぶのではなく、講座の区分が決めてくれるイメージです。

    一般教育訓練給付金(いちばん使いやすい)

    語学・IT・簿記など、幅広い資格・スキルアップ講座が対象です。給付率は受講費の20%、上限10万円です。「まずは試してみたい」層に向いています。

    特定一般教育訓練給付金(就職・転職に直結する資格向け)

    介護職員初任者研修・大型免許・社労士など、就職・転職に直結する資格が対象です。給付率は40%(条件を満たすと50%)、上限20万円(最大25万円)です。受講前に「訓練前キャリアコンサルティング」が必須になります。

    専門実践教育訓練給付金(看護師・保育士など中長期の資格向け)

    看護師・保育士・美容師など、修了に1〜3年かかる長期の資格コースが対象です。給付率は50〜80%、年間上限40〜64万円(最大で3年間、通算192万円)です。6か月ごとの申請と訓練前キャリコンが必要です。

    種類給付率上限(年)こんな人向け
    一般20%10万円幅広いスキルアップ・語学・IT等
    特定一般40〜50%20〜25万円就転職に直結する資格(介護・IT等)
    専門実践50〜80%40〜64万円看護・保育・美容師など長期資格

    「条件を満たすと給付率が上がる」って書いてある場合、資格を取って就職が決まった後に差額が追加で支給されるイメージです。まず基本の給付を受けて、条件達成後にボーナス分が戻る、と覚えると混乱しません。

    いくら戻ってくるの?計算方法をざっくり教えて

    計算式はシンプルです。「自分が実際に払った受講料 × 給付率」が戻ってくる金額です。ただし上限があります。

    受講料って何が含まれる?

    入学料+受講料が対象です。交通費・テキスト代・受験料は原則含まれません。また、会社が負担してくれた分や割引後の価格が基準になるので、自分が実際に払った額がベースになります。

    計算のイメージ(例)

    受講費用一般(20%)特定一般(40%)特定一般(50%)
    10万円2万円4万円5万円
    30万円6万円12万円15万円
    50万円10万円(上限)20万円(上限)25万円(上限)
    一般教育訓練は、給付額が4,000円以下の場合は支給されません。受講費用が2万円以下の講座は実質対象外になります。

    専門実践の場合は「年ごと」に計算する

    専門実践は1年ごとに上限があります。年80万円の学費でも、基本給付(50%)の上限は年40万円です。修了後に条件を満たすと、差額分が追加支給されます。

    「差額が追加で出る」という部分、少し複雑に聞こえますよね。たとえば年40万円の受講費なら、受講中は50%(20万円)が6か月ごとに出て、資格を取って就職できたら70%に引き上げ(+20%で8万円追加)、さらに賃金が上がれば80%に引き上げ、という流れです。修了してから振り返って支給額が増える仕組みです。

    自分は対象になる?条件を確認したい

    条件は大きく2つです。「雇用保険に入っている(入っていた)こと」と「加入期間が足りていること」。意外とシンプルです。

    条件① 雇用保険に入っている(入っていた)

    在職中なら受講開始日に雇用保険の加入者であればOKです。退職している場合は、退職日の翌日から受講開始日まで1年以内であれば対象になります(育児・傷病などで受講できない期間があった場合は最大20年まで延長できます)。

    「雇用保険に入っているか」は、給与明細で確認できます。会社員・派遣社員・パートなど幅広く加入しています。自営業・フリーランスは基本的に加入できないので、この給付も対象外になります(一部の特別加入制度を除く)。

    条件② 雇用保険の加入期間(支給要件期間)

    給付を受けるには、一定期間雇用保険に入っている必要があります。ポイントは「初めて申請する人は短縮される」こと。

    種類原則初めて申請する場合
    一般・特定一般3年以上1年以上でOK
    専門実践3年以上2年以上でOK
    前の職場と今の職場で雇用保険の加入期間が合算される場合があります。離職期間が1年を超えていなければ、加入期間を通算できます。

    再受給には間隔が必要

    以前に教育訓練給付金をもらったことがある場合、前回の受講開始日から3年以上経過していないと、原則として再び受給できません。

    どうやって受け取るの?手続きの流れを教えて

    手続きの基本は「修了後にハローワークへ書類を出す」だけです。ただし、特定一般・専門実践は受講前にも手続きが必要なので注意が必要です。

    一般教育訓練 特定一般・専門実践 ①指定講座を探す・申し込む (受講開始前に支給要件照会も可) ①指定講座を探す・申し込む (次のステップが必要→) ②訓練前キャリアコンサルティング 受講開始日の2週間前までにHW ②講座を受講する 全額自己負担で受講 ③受給資格確認 ジョブ・カードを作成・HW提出 ③修了後1か月以内に申請 HWへ書類を提出(e-Gov可) ④受講・修了する 専門実践は6か月ごとに申請 ⑤修了後1か月以内に申請 資格取得・就職で追加給付あり →給付金が振り込まれる

    左:一般教育訓練/右:特定一般・専門実践の手続きの流れ

    申請はオンライン(e-Gov)でもできる?

    一般・特定一般・専門実践の支給申請は電子申請(e-Gov)でも対応しています。ただし、教育訓練支援給付金(失業中の生活費支援)は失業認定が必要なため、窓口対応が必要な手続きが残ります。

    申請期限が短い! 修了後1か月以内(専門実践は6か月ごと+修了後1か月)。この期限を過ぎると不支給になります。修了日が決まったらすぐカレンダーに入れてください。

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    こういうときどうなるの?ケース別に確認したい

    在職中にIT資格を取りたい(一般 or 特定一般)

    会社で働きながら受講できます。雇用保険の加入期間が1年以上(初回)であればOKです。修了後1か月以内にハローワークへ申請します。

    退職して転職活動中に資格を取りたい

    退職日の翌日から1年以内に受講を開始すれば対象になります。特定一般なら給付率40〜50%が狙えます。ただし、受講開始日を後ろ倒しにしすぎると「1年以内」の期限に引っかかるので注意です。

    育児中で復職前に取りたい

    育児・妊娠・出産などで受講できない期間があった場合、本来の「退職後1年以内」という期限が最大20年まで延長されます。まずハローワークに「適用対象期間延長の手続き」をしておきましょう。

    看護師の資格を取りたい(専門実践)

    指定課程に進学し、6か月ごとに申請します。在学中は受講費用の50%を受け取り、修了して国家試験合格+就職が決まれば70%に引き上げ(差額を追加支給)、さらに賃金が受講前より5%以上上がれば80%になります。

    会社が受講費を出してくれる場合

    教育訓練経費は「本人が実際に負担した額」が基準です。会社が立替・補助した分は差し引いて申請します。

    どのケースでも「受講開始日」が要件判定の基準日になります。申し込みの日や入金の日ではなく、実際に受講を開始した日(通信制は教材の発送日)が起点です。

    「失業手当」や「職業訓練」と何が違うの?

    退職・転職まわりの制度マップ 教育訓練給付金 自分で選んだ指定講座 受講費の20〜80%が戻る 失業手当(基本手当) 退職後の生活費を補う 給付金とは目的が違う 求職者支援制度 雇用保険なし→訓練+月10万円 教育訓練給付金とは対象が違う 公共職業訓練(無料) HW指示で受ける職業訓練 受講料無料だが講座の選択肢が限定 教育訓練支援給付金 専門実践×失業中→生活費を補う

    それぞれ目的・対象・申請先が違います。複数を組み合わせられるケースもあります。

    求職者支援制度との違い

    求職者支援制度は雇用保険に入っていない人向けの制度です。職業訓練を受けながら月10万円の手当を受け取れますが、受講できる訓練の種類は決まっています。自分で好きな講座を選んで給付金をもらう教育訓練給付金とは入口が違います。

    公共職業訓練(ハロートレーニング)との違い

    ハロートレーニングはハローワークが指示して受けるもので、受講料が無料の訓練が多いです。一方、教育訓練給付金は「自分で選んで、自分で申し込んで、修了後に費用が返ってくる」スタイルです。

    教育訓練支援給付金との違い

    専門実践を受講中で、失業状態にある人を対象にした「生活費を補う給付」です。専門実践教育訓練給付金(受講費用の給付)と別々の給付で、要件を満たせば両方受けられます。

    みんなが気になるQ&A

    Q. 退職後1年を過ぎてしまったら、もう使えない?

    A.妊娠・出産・育児・病気・ケガなどで30日以上受講できない期間があった場合、期限を延長できます(最大20年)。該当する場合はハローワークで「適用対象期間延長届」を出してください。

    Q. 通信講座の「受講開始日」はいつ?

    A.通信制は教材等の発送日が受講開始日です。指定教育訓練実施者が証明します。要件判定はこの日が起点になるので、「離職後1年以内」の確認は発送日ベースで計算してください。

    Q. 途中で辞めたらどうなる?

    A.原則として「修了」が要件なので、未修了だと給付対象外です。やむを得ない理由がある場合の扱いは個別にハローワークで確認してください。

    Q. もらったお金に税金はかかる?

    A.雇用保険からの給付は非課税扱いが一般的です。ただし、健康保険の被扶養者認定(年間収入の判定)には影響する場合があるため、扶養に入っている方は加入している保険者に確認することをおすすめします。

    Q. 会社が費用を出してくれる場合も申請できる?

    A.申請できる金額は「本人が実際に負担した額」が基準です。会社が全額負担している場合は対象外、一部補助の場合は自己負担分のみが対象です。

    Q. 同じ年に複数の講座を申請できる?

    A.同時に複数講座を申請することは基本的にできません。また、前回受給から3年経過していないと再申請できません。計画的に講座を選ぶことが大切です。

    Q. 申請にはどんな書類が必要?

    A.主なものは「教育訓練給付金支給申請書(指定教育訓練実施者が記入)」「領収書(指定実施者が発行したもの)」「本人確認書類」「雇用保険被保険者証」などです。正確な書類は給付の種類によって変わるため、ハローワークの窓口でリストをもらうのが確実です。

    もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

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    まとめ:今すぐやること(3つだけ)

    1
    講座が指定対象か確認する 「教育訓練給付金 講座検索システム」で、受けたい講座の指定番号・指定区分・指定期間を確認する。
    2
    自分の受給資格を確認する 雇用保険の加入期間(初回は1〜2年以上)と再受給制限(前回から3年経過)をチェック。不安なら受講前に「支給要件照会」を。
    3
    申請期限をカレンダーに入れる 修了後1か月以内(専門実践は6か月ごと)。期限を過ぎると不支給なので、修了日が決まったらすぐ記録する。
    講座の区分や個人の状況で例外があります。最終的な判断はハローワークで行われますので、受講開始前に窓口で受給資格を確認するのが最も確実です。

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