高校の授業料って、公立で年間約11万8千円、私立だと年間40〜50万円以上かかることもあります。
この負担を軽くするために、国が授業料の一部(または全額)を学校に直接払ってくれる制度があります。
これが「高等学校等就学支援金制度」です。2020年度からは私立高校の授業料もほぼ無償化されたと聞いたことがある人も多いはず。これがその制度です。
- いくら?公立:年11.88万円まで/私立:年最大39.6万円
- 誰が?年収約910万円未満の世帯(目安)
- 手続きは?学校を通じて申請するだけ
- 自分で受け取る?いいえ。学校に直接払われる
- 私立でお得なのは?年収590万円未満だと授業料がほぼゼロに
- 申請時期は?入学時・毎年7月頃に更新あり
注意:これは「授業料をサポートする制度」であり、生活費や教材費、入学金は対象外です。また、返さなくていいお金(奨学金とは別物)です。
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そもそも、なぜ国が高校の授業料を払ってくれるの?
高校は義務教育ではありません。でも、今の社会では高校に行くのはほぼ「当たり前」になっていますよね。高校を卒業していないと、就職の選択肢がぐっと狭まってしまう現実があります。
そこで問題になるのがお金の壁です。公立高校でも授業料だけで年間12万円近くかかります。私立高校なら年間40〜50万円、学校によってはそれ以上です。
「お金がないから高校に行けない」という状況をなくすために、国が授業料を肩代わりしてくれるのがこの制度です。
就学支援金のしくみのイメージ(私立・年収590万円未満世帯の例)
つまり、「授業料を家庭が払う前に、国が先に学校に払っておいてくれる」しくみです。家庭が立て替えて後から返ってくるわけではなく、最初から授業料の請求額が減るイメージです。
授業料以外にも、制服・教材・部活・塾・受験費用など、高校生の教育費は思っているより大きくなりがちです。教育資金の準備には、早めにシミュレーションできる学資保険の比較サービスが便利です(無料)。
実際、授業料はいくら払ってもらえるの?
支援金の金額は、①学校の種類(公立か私立か)と、②世帯の年収によって変わります。
公立高校に通っている場合
公立高校の授業料は全国一律で、国の支援金もほぼ授業料の全額をカバーします。年収に関係なく、支援の対象なら年間118,800円(月9,900円)が支給されます。
公立高校の授業料は年118,800円が標準です。支援金がこれをカバーするので、授業料は実質無料になります(入学金・教材費等は別)。
私立高校に通っている場合
私立の場合は、年収によって支援額が3段階に変わります。
「年収590万円未満なら私立でも授業料がほぼ無料」というニュースで聞いたのは、①のパターンの話です。ただし、私立高校によっては授業料が396,000円を超えることもあるので、差額は自己負担になります。「無料=完全タダ」ではなく、「授業料の大部分をカバー」するイメージで覚えておきましょう。
※ 年収の目安はモデル世帯(両親・子2人)の場合。正確には市区町村民税の「課税標準額×6」が304,200円未満かどうかで判定します。家族構成や所得控除の状況によって異なります。
誰がもらえるの? 年収の上限はどう調べる?
条件はシンプルで、次の3つを確認すればOKです。
「うちは対象?」の一番かんたんな確認方法は?
入学時に学校から「就学支援金の申請書類」が配布されます。提出すれば学校側が審査してくれるので、自分で税額の計算をしなくて大丈夫です。「もしかして対象かも?」と思ったら、まず書類を出してみましょう。
収入が多い世帯(年収910万円以上の目安)でなければ、ほとんどの家庭が何らかの支援を受けられます。「うちは関係ないかな」と思って申請しない人も意外と多いですが、まず出してみることをおすすめします。
もらえないのはどんな場合?
- 保護者の収入が基準を超えている(年収目安910万円以上)
- 対象外の学校に在籍している(例:インターナショナルスクール、大学院など)
- 修業年限を超えて在籍している(最大36か月を過ぎると支援終了)
どうやって申請するの? 手続きは大変?
申請は学校を通じて行うので、役所に自分で行く必要はありません。手順はシンプルです。
高等学校等就学支援金の申請〜支払いの流れ
申請に必要なものは?
- マイナポータルから申請する場合:マイナンバーカードがあればオンラインで完結します(e-Taxで申告済みの場合)
- 書面で申請する場合:保護者の収入が確認できる書類(市区町村民税の課税証明書など)を学校に提出
今どきはマイナポータルからのオンライン申請が便利です。マイナンバーカードを持っていて、e-Taxで確定申告(または会社が年末調整)をしていれば、収入の証明書を別途取りに行く必要がありません。まず学校の担当の先生に「オンライン申請できますか?」と聞いてみるのがいちばんはやいです。
年収が変わったときはどうするの?
毎年7月頃に収入の更新手続きがあります。前年の収入をもとに改めて判定されるので、転職・退職・育休など収入が変化した年は金額が変わることがあります。
こういうときどうなるの?(よくあるケース)
親が自営業・フリーランスでも対象?
対象になります。給与所得者でも自営業でも、判定に使う「市区町村民税の課税標準額」は同じ計算式です。確定申告の内容をもとに審査されます。
ひとり親家庭の場合は?
ひとり親家庭でも、通常の計算式で判定されます。ひとり親の場合は税制上の控除(ひとり親控除)が適用されるため、年収が同じでも課税額が低くなり、支援を受けやすくなることがあります。また、都道府県によっては独自の上乗せ助成を行っていることもあります。お住まいの都道府県のサイトで確認してみましょう。
あわせて読みたい サムネイル ひとり親家庭に使える「児童扶養手当」って? ひとり親世帯が毎月受け取れる手当の金額・申請方法をわかりやすく解説。留年・休学した場合は?
留年しても支援金は継続されますが、最大36か月(3年分)という上限は変わりません。4年かかって卒業する場合、4年目は支援を受けられないことになります。
高校を途中でやめた場合は?
退学した月の翌月から支援は終了します。在籍している間だけが対象です。転校した場合は、新しい学校で改めて申請が必要です。
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「給付型奨学金」や「貸与型奨学金」とはどう違うの?
名前が似ていてまぎらわしい制度がいくつかあります。整理するとこういう関係です。
教育費まわりの制度マップ
「就学支援金」は高校の授業料だけが対象で、生活費・塾代・入学金には使えません。大学進学のときは「高等教育の修学支援制度」が別にあります。高校と大学で制度が切り替わるイメージで覚えておきましょう。都道府県が独自に上乗せをしているケースもあるので、お住まいの自治体のサイトも合わせてチェックしてみてください。
みんなが気になる Q&A
A.使えません。就学支援金はあくまで「授業料(月々かかる学費)」だけが対象です。入学金・制服代・教材費・修学旅行費などは対象外です。入学金は別途準備が必要です。
A.年度内(3月末まで)であれば、遡って受け取れる場合があります。ただし学校によって締め切りが設けられていることがあるので、まず担任の先生や学校の事務室に相談してください。
A.生計を維持している保護者(親権者など)の収入で判定されます。親権が一方にある場合は、その親の収入だけが基準になります。詳しい判定方法は学校や都道府県の担当窓口に確認してください。
A.はい、対象になります。ただし通信制の場合、履修する単位数によって支援金の金額が変わることがあります。また、学校が都道府県から指定を受けていることが条件なので、在籍している学校が対象かどうかを確認してください。
A.1〜3年生(高校相当の課程)は対象です。4・5年生は大学と同じ扱いになり、この制度の対象外となります(高等教育の修学支援制度の対象になります)。
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もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)
この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お子さんが通う高校の担当の先生に確認してください。
この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、お子さんが通う学校および都道府県の案内が基準になります。