高校の授業料、国が払ってくれるって知ってた?高等学校等就学支援金のしくみ

高校の授業料、国が払ってくれるって知ってた?高等学校等就学支援金のしくみ
最終更新日:2026.03.01
ざっくり言うと

高校の授業料って、公立で年間約11万8千円、私立だと年間40〜50万円以上かかることもあります。
この負担を軽くするために、国が授業料の一部(または全額)を学校に直接払ってくれる制度があります。
これが「高等学校等就学支援金制度」です。2020年度からは私立高校の授業料もほぼ無償化されたと聞いたことがある人も多いはず。これがその制度です。

  • いくら?公立:年11.88万円まで/私立:年最大39.6万円
  • 誰が?年収約910万円未満の世帯(目安)
  • 手続きは?学校を通じて申請するだけ
  • 自分で受け取る?いいえ。学校に直接払われる
  • 私立でお得なのは?年収590万円未満だと授業料がほぼゼロに
  • 申請時期は?入学時・毎年7月頃に更新あり

注意:これは「授業料をサポートする制度」であり、生活費や教材費、入学金は対象外です。また、返さなくていいお金(奨学金とは別物)です。

あわせて読みたい サムネイル 大学・専門学校の授業料が免除される「高等教育の修学支援」って? 大学進学のときに使える給付型奨学金と授業料免除制度をわかりやすく解説。

無料相談サービス

「就学支援金はわかった。でも、高校〜大学までのお金、全部でいくら必要?」

授業料だけでなく、塾代・受験費・大学の生活費まで考えると教育費は数百万〜1000万円規模にもなります。今のうちに教育資金の計画を立てておくと安心です。プロのFPに無料で相談できるサービスで、家庭の状況に合ったプランを一緒に考えましょう。

  • 完全無料・勧誘なし(保険・商品の押し売りなし)
  • オンライン対応・全国OK
  • 教育費・学費相談に強いFPが在籍
無料でFP相談を予約する

※外部サービスのページへ移動します

そもそも、なぜ国が高校の授業料を払ってくれるの?

高校は義務教育ではありません。でも、今の社会では高校に行くのはほぼ「当たり前」になっていますよね。高校を卒業していないと、就職の選択肢がぐっと狭まってしまう現実があります。

そこで問題になるのがお金の壁です。公立高校でも授業料だけで年間12万円近くかかります。私立高校なら年間40〜50万円、学校によってはそれ以上です。

「お金がないから高校に行けない」という状況をなくすために、国が授業料を肩代わりしてくれるのがこの制度です。

就学支援金がない場合 授業料(私立・例)約45万円 → すべて家庭の負担 就学支援金があると… 就学支援金がある場合(年収590万円未満・私立) 国が払う:最大39.6万円 自己負担 授業料のほとんどを国がカバー → 自己負担はわずかな差額だけ 「お金の心配なく高校に通れる」ための制度

就学支援金のしくみのイメージ(私立・年収590万円未満世帯の例)

つまり、「授業料を家庭が払う前に、国が先に学校に払っておいてくれる」しくみです。家庭が立て替えて後から返ってくるわけではなく、最初から授業料の請求額が減るイメージです。

授業料以外にも、制服・教材・部活・塾・受験費用など、高校生の教育費は思っているより大きくなりがちです。教育資金の準備には、早めにシミュレーションできる学資保険の比較サービスが便利です(無料)。

実際、授業料はいくら払ってもらえるの?

支援金の金額は、①学校の種類(公立か私立か)と、②世帯の年収によって変わります。

公立高校に通っている場合

公立高校の授業料は全国一律で、国の支援金もほぼ授業料の全額をカバーします。年収に関係なく、支援の対象なら年間118,800円(月9,900円)が支給されます。

公立高校の授業料は年118,800円が標準です。支援金がこれをカバーするので、授業料は実質無料になります(入学金・教材費等は別)。

私立高校に通っている場合

私立の場合は、年収によって支援額が3段階に変わります。

年収目安590万円未満の世帯(※) 年間396,000円(月33,000円)の支援。私立高校の授業料の多くをカバーできる金額です。
年収目安590〜910万円未満の世帯 年間118,800円(月9,900円)の支援。公立高校と同額です。
年収目安910万円以上の世帯 支援の対象外です。授業料は全額自己負担になります。

「年収590万円未満なら私立でも授業料がほぼ無料」というニュースで聞いたのは、①のパターンの話です。ただし、私立高校によっては授業料が396,000円を超えることもあるので、差額は自己負担になります。「無料=完全タダ」ではなく、「授業料の大部分をカバー」するイメージで覚えておきましょう。

※ 年収の目安はモデル世帯(両親・子2人)の場合。正確には市区町村民税の「課税標準額×6」が304,200円未満かどうかで判定します。家族構成や所得控除の状況によって異なります。

誰がもらえるの? 年収の上限はどう調べる?

条件はシンプルで、次の3つを確認すればOKです。

1
日本国内の高等学校等に通っている 全日制・定時制・通信制の高校、高等専門学校(1〜3年)、一部の専修学校(高等課程)が対象です。
2
保護者の年収が目安910万円未満である 正確には「市区町村民税の課税標準額×6が154万円未満」という計算式で判定します。年収910万円はあくまで目安の数字です。
3
高校の修業年限内に在籍している 最大36か月(全日制の場合)が上限です。留年しても上限は変わりません。

「うちは対象?」の一番かんたんな確認方法は?

入学時に学校から「就学支援金の申請書類」が配布されます。提出すれば学校側が審査してくれるので、自分で税額の計算をしなくて大丈夫です。「もしかして対象かも?」と思ったら、まず書類を出してみましょう。

収入が多い世帯(年収910万円以上の目安)でなければ、ほとんどの家庭が何らかの支援を受けられます。「うちは関係ないかな」と思って申請しない人も意外と多いですが、まず出してみることをおすすめします。

もらえないのはどんな場合?

  • 保護者の収入が基準を超えている(年収目安910万円以上)
  • 対象外の学校に在籍している(例:インターナショナルスクール、大学院など)
  • 修業年限を超えて在籍している(最大36か月を過ぎると支援終了)

どうやって申請するの? 手続きは大変?

申請は学校を通じて行うので、役所に自分で行く必要はありません。手順はシンプルです。

1 学校から申請書類を受け取る 入学時(4月)・在学中は毎年7月頃 2 マイナポータルまたは書面で申請 保護者の収入を確認する書類が必要(e-Taxデータ等) 3 都道府県が審査・認定 結果は学校から通知されます 4 支援金が学校に直接支払われる 授業料が差し引かれた状態で請求されます

高等学校等就学支援金の申請〜支払いの流れ

申請に必要なものは?

  • マイナポータルから申請する場合:マイナンバーカードがあればオンラインで完結します(e-Taxで申告済みの場合)
  • 書面で申請する場合:保護者の収入が確認できる書類(市区町村民税の課税証明書など)を学校に提出

今どきはマイナポータルからのオンライン申請が便利です。マイナンバーカードを持っていて、e-Taxで確定申告(または会社が年末調整)をしていれば、収入の証明書を別途取りに行く必要がありません。まず学校の担当の先生に「オンライン申請できますか?」と聞いてみるのがいちばんはやいです。

年収が変わったときはどうするの?

毎年7月頃に収入の更新手続きがあります。前年の収入をもとに改めて判定されるので、転職・退職・育休など収入が変化した年は金額が変わることがあります。

こういうときどうなるの?(よくあるケース)

親が自営業・フリーランスでも対象?

対象になります。給与所得者でも自営業でも、判定に使う「市区町村民税の課税標準額」は同じ計算式です。確定申告の内容をもとに審査されます。

ひとり親家庭の場合は?

ひとり親家庭でも、通常の計算式で判定されます。ひとり親の場合は税制上の控除(ひとり親控除)が適用されるため、年収が同じでも課税額が低くなり、支援を受けやすくなることがあります。また、都道府県によっては独自の上乗せ助成を行っていることもあります。お住まいの都道府県のサイトで確認してみましょう。

あわせて読みたい サムネイル ひとり親家庭に使える「児童扶養手当」って? ひとり親世帯が毎月受け取れる手当の金額・申請方法をわかりやすく解説。

留年・休学した場合は?

留年しても支援金は継続されますが、最大36か月(3年分)という上限は変わりません。4年かかって卒業する場合、4年目は支援を受けられないことになります。

高校を途中でやめた場合は?

退学した月の翌月から支援は終了します。在籍している間だけが対象です。転校した場合は、新しい学校で改めて申請が必要です。

教育費シミュレーション

「就学支援金を引いて、実際いくら準備が必要?」

就学支援金があっても、授業料以外の費用(制服・教材・部活・塾代)は自己負担です。高校3年間+大学4年間の教育費を今のうちにシミュレーションしておくと、無理のない貯蓄計画が立てられます。

  • 教育費シミュレーションを無料で提供
  • 学資保険・NISA・貯蓄の比較も一括で確認
  • しつこい勧誘なし・ネットで完結
教育費を無料でシミュレーションする

※外部サービスのページへ移動します

「給付型奨学金」や「貸与型奨学金」とはどう違うの?

名前が似ていてまぎらわしい制度がいくつかあります。整理するとこういう関係です。

教育費まわりのお金の制度(高校〜大学) それぞれ対象・目的が異なります ← このページ 高等学校等就学支援金 高校の授業料を国が学校に直接払う。返済不要。 都道府県の上乗せ助成 国の支援金に加えて、都道府県が独自に補助するケース → 東京都など、より広い所得層をカバーしている自治体も 高等教育の修学支援制度 大学・専門学校の授業料免除+給付型奨学金 → 低所得世帯の大学進学を支援。返済不要。 日本学生支援機構の貸与型奨学金 借りるお金(卒業後に返済が必要) → 所得制限が比較的ゆるく、多くの学生が利用 ※ 条件が合えば複数の制度を組み合わせることもできます

教育費まわりの制度マップ

「就学支援金」は高校の授業料だけが対象で、生活費・塾代・入学金には使えません。大学進学のときは「高等教育の修学支援制度」が別にあります。高校と大学で制度が切り替わるイメージで覚えておきましょう。都道府県が独自に上乗せをしているケースもあるので、お住まいの自治体のサイトも合わせてチェックしてみてください。

あわせて読みたい サムネイル 大学の給付型奨学金ってどんな制度?高等教育の修学支援を解説 大学・専門学校の授業料免除と給付型奨学金のしくみ。年収の目安や申請方法も。

みんなが気になる Q&A

Q. 入学金には使えないの?

A.使えません。就学支援金はあくまで「授業料(月々かかる学費)」だけが対象です。入学金・制服代・教材費・修学旅行費などは対象外です。入学金は別途準備が必要です。

Q. 申請を忘れていた。今からでも間に合う?

A.年度内(3月末まで)であれば、遡って受け取れる場合があります。ただし学校によって締め切りが設けられていることがあるので、まず担任の先生や学校の事務室に相談してください。

Q. 親が離婚・別居の場合、どちらの収入で判定されるの?

A.生計を維持している保護者(親権者など)の収入で判定されます。親権が一方にある場合は、その親の収入だけが基準になります。詳しい判定方法は学校や都道府県の担当窓口に確認してください。

Q. 通信制高校でも対象になる?

A.はい、対象になります。ただし通信制の場合、履修する単位数によって支援金の金額が変わることがあります。また、学校が都道府県から指定を受けていることが条件なので、在籍している学校が対象かどうかを確認してください。

Q. 高専(高等専門学校)でも使える?

A.1〜3年生(高校相当の課程)は対象です。4・5年生は大学と同じ扱いになり、この制度の対象外となります(高等教育の修学支援制度の対象になります)。

無料FP相談

「就学支援金をうまく使いながら、教育費の計画を立てたい」

就学支援金・都道府県の上乗せ助成・奨学金・教育ローン――使えるお金の制度を組み合わせて、一番ムリのない計画をFPと一緒に考えてみませんか。相談は無料で、商品を売りつけられることもありません。

  • 子どもの教育費に詳しいFPに直接相談できる
  • 完全無料・保険・投資商品の勧誘なし
  • オンライン対応・全国どこでもOK
無料でFP相談してみる

※外部サービスのページへ移動します

もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お子さんが通う高校の担当の先生に確認してください。

この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、お子さんが通う学校および都道府県の案内が基準になります。

あわせて読みたい

教育費まわりで関係しやすい制度をまとめました。

© お金の制度ナビ