保育料ってどうやって決まるの?3〜5歳は本当に無料?

保育料ってどうやって決まるの?3〜5歳は本当に無料?
最終更新日:2026.02.02
ざっくり言うと

保育園に子どもを預けると、月に数万円の保育料がかかります。
でも実は、3〜5歳の子どもは認可保育所などの利用料が原則0円になっています。
0〜2歳も、きょうだいの数や住んでいる自治体によって大きく安くなることがあります。
これが「保育料軽減(幼児教育・保育の無償化)」のしくみです。

  • 3〜5歳は?認可等の利用料は原則0円
  • 0〜2歳は?非課税世帯は無料。課税世帯は所得で決まる
  • 第2子は?半額〜無料(自治体で差あり)
  • 第3子以降は?多くの自治体で無料
  • 認可外は?上限月3.7万円または4.2万円まで助成
  • 手続きは?入所申込みで自動適用(別申請が要る場合も)

注意:「無料」になるのは「利用料(保育料)」だけです。給食のおかず代(副食費)・教材費・延長保育料などは別途かかることがあります。

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そもそもなんで保育料ってこんなに高いの?

保育園の費用って、なぜこんなにかかるんでしょう?ちょっと背景を整理してみます。

保育士さんの人件費、給食、施設の維持費……子ども1人を1か月預かるのにかかるコストは、じつは月15〜30万円程度にのぼることも珍しくありません。でも保護者が全額を払うわけではなく、国・自治体・事業者がその大部分を補填しています。

保護者が払う「利用者負担(保育料)」は、その差額の一部。つまり「国と自治体が多くを負担してくれている、残りの部分」が保育料です。そして、2019年10月以降は国の「幼児教育・保育の無償化」で、3〜5歳の利用料が原則タダになりました。

保育のコストはどこが負担している? 月あたりの保育コスト(例:15〜30万円) ↓ このうち保護者が払う分は… 国・自治体・事業者が負担 (税金や公費でカバー) 保護者が払う 利用者負担 3〜5歳は「利用者負担」が原則0円に! 2019年10月〜 幼児教育・保育の無償化スタート ↑3歳以上はここが0に

保育にかかるコストの全体像。保護者が払う「利用者負担」は一部にすぎない。

つまり、もともと国と自治体がかなりの割合を補助してくれている制度なんです。「高い」と感じるのは本音ですが、実際の保育コスト全体から見ると、保護者負担はすでにかなり抑えられています。3〜5歳になれば利用料は0円になるので、0〜2歳の時期がいちばんの山場です。

3〜5歳は「保育料0円」ってほんと?

基本的にはほんとうです。2019年10月から始まった国の「幼児教育・保育の無償化」で、3〜5歳クラスの子どもは認可保育所・認定こども園(保育所部分)などの利用料が原則タダになりました。

具体的には次のような施設が対象です。認可保育所、認定こども園、地域型保育事業(小規模保育・家庭的保育など)が含まれます。

認可外保育施設はどうなの?

認可外(無認可)保育施設を使う場合も、一定の条件をクリアすれば助成があります。ただし、「保育の必要性の認定」(仕事や病気などで保育が必要と市区町村に認めてもらうこと)が必要で、月額3万7,000円を上限に補助が出ます。上限を超えた分は自己負担です。

「保育の必要性の認定」ってなに?
仕事・求職活動・病気・介護など、「子どもを家庭で保育できない理由」があると市区町村に申請して認定してもらうことです。認可保育所に入るときと同じ手続きと思えばOKです。

0円になるのは「利用料」だけです。給食の副食費(おかず代)は月約4,500円が目安で多くの施設で別途かかります。ただし低所得世帯・多子世帯は免除される場合があります。

0〜2歳は? 住んでいる市区町村で保育料が変わるの?

0〜2歳クラスは、国の無償化の対象が住民税非課税世帯(年収目安でおよそ270万円以下程度の世帯)に限られています。課税世帯の場合は保育料がかかります。

そして、その金額は自治体によってかなり違います。どう決まるかというと、基本的に次の3つの要素の組み合わせです。

世帯の市町村民税所得割額 前年の所得をもとに計算された税額で「階層」が決まります。所得が高いほど保育料も高くなります。
子どもの年齢クラス 0〜2歳クラスは3〜5歳クラスより保育料が高めに設定されています。
きょうだいの数(多子軽減) 第2子・第3子以降は割引や無料になります(詳しくは次のセクション)。

同じ年収でも、引っ越しで市区町村が変わると保育料が大きく変わることがあります。転居を考えているなら、候補の自治体の「利用者負担額表」を事前に確認するのがオススメです。自治体のホームページで「保育料表」と検索すると出てきます。

きょうだいがいると安くなるの?

なります。「多子軽減」といって、きょうだいが多い世帯は保育料が下がる制度があります。国の制度と自治体独自の制度の2段階で考えるとわかりやすいです。

国の制度での多子軽減

一定所得以下の世帯を対象に、第2子は保育料が半額、第3子以降は無料になります。ただし「きょうだい」の数え方は自治体によって違い、「未就学児のみカウント」「18歳未満をカウント」など様々なので要確認です。

自治体独自の拡充

国の制度より手厚い自治体も多くあります。たとえば東京都・札幌市・福岡市などは、所得制限なしで第2子以降を無料にする独自制度があります(次のセクションで主要都市を比較しています)。

注意点として、「きょうだいカウント」のルールは自治体ごとに違います。上のお兄ちゃんが小学生になったらもうカウントしない自治体もあれば、18歳未満まで数える自治体もあります。入所時に窓口に確認するのが確実です。

ひとり親・障害のある子どもがいる世帯

ひとり親世帯や、障害のある子どもを養育する世帯に追加の減免をしている自治体も多くあります。要件と内容はかなり自治体ごとに異なるので、お住まいの市区町村の窓口に確認してみてください。

主要都市の保育料軽減、どこが手厚いの?

人口規模の大きい主要都市の保育料軽減・無償化の特徴をまとめました(2025年時点の概要です)。詳細な条件や最新情報は必ず各自治体の公式サイトで確認してください。

0〜2歳の多子軽減:自治体比較イメージ 国の制度あり(所得制限つき) 自治体独自(所得制限なし等) 東京都(23区等) 0〜2歳の第2子以降を原則無償化 札幌市 第2子以降すべて無料(収入・年齢問わず) 福岡市 課税世帯の第2子以降0〜2歳を無償化 横浜市 第2子軽減・第3子無料(国基準) 大阪市 第2子無償化・所得制限撤廃を段階実施中

独自軽減(緑)は所得制限なしなど手厚い。自治体によって差が大きい。

自治体 0〜2歳の主な軽減 多子・独自施策のポイント
東京都(23区等) 0〜2歳の第2子以降の保育料を原則無償化。2025年以降は第1子への無償化も拡大方向。 区市町村を財政支援し、認証保育所等への補助や児童発達支援の利用料無償化など独自メニューが充実。
横浜市 住民税非課税世帯は無料。課税世帯は市民税額に応じて決定。 第2子の保育料を軽減、第3子以降は0円。国基準ベースの多子軽減を実施。
大阪市 多子軽減の所得制限撤廃と第2子保育料無償化を段階的に実施中(2024年度以降)。 多子世帯の負担軽減に重点。段階的拡充により課税世帯への支援が広がりつつある。
名古屋市 0〜2歳クラスの保育料を国基準の約6割に抑える独自軽減あり。 18歳未満の子が3人以上いる世帯の第3子以降で3歳未満に該当する場合は保育料が無料。
札幌市 市民税所得割額・保育必要量・多子軽減の組み合わせで決定。 収入・上の子の年齢にかかわらず第2子以降すべて無料(2024年度以降)。
福岡市 非課税世帯は国の無償化で無料。課税世帯の第2子以降0〜2歳も無償化。 認可外施設や企業主導型を利用する第2子以降の0〜2歳も月額上限付きで無償化対象。

上記以外の政令市・中核市でも独自の軽減を行うところが増えています。転居の際は複数の自治体の保育料表を比較しておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

「無料なのに費用がかかる」ってどういうこと?

「3〜5歳は保育料0円なのに、毎月お金を取られてる……」という話をよく聞きます。それは「無料になる範囲」と「それ以外の費用」があるからです。整理すると次のようになります。

費用の種類 無償化の対象? 補足
利用料(保育料) ✅ 3〜5歳は原則0円
0〜2歳は要件次第
国の無償化・自治体助成の対象。認可保育所等が中心。
副食費(給食のおかず代) ❌ 対象外(別途かかる) 月約4,500円が目安。低所得・多子世帯は免除される場合あり。
教材費・行事費 ❌ 対象外(別途かかる) 施設によって金額が異なる。
延長保育料 ❌ 対象外(別途かかる) 保育時間を延長すると追加でかかる。
認可外施設(無償化あり) △ 上限3.7万円まで 保育の必要性認定が必要。上限を超えた分は自己負担。
災害・失業時の一時減免 △ 自治体判断で救済あり 前年の税額ベースが実情に合わない場合に申請できることも。

つまり「保育料0円」といっても、副食費や延長保育を含めると月1〜2万円前後かかるというケースはよくあります。入園前に施設に「月にどんな費用がいくらかかりますか?」と確認しておくと安心です。

申請や手続き、どうすればいい?

認可保育所・認定こども園を利用する場合、保育料軽減はほとんどの場合入所手続きのなかで自動的に適用されます。ただし、認可外保育施設や自治体独自の助成は別途申請が必要なこともあります。

1
保育の必要性の認定申請 就労・求職・病気・出産・介護などの事由を市区町村に申請し、1〜3号認定を受けます。これが保育施設の利用と無償化を受けるための土台になります。
2
保育施設への入所申込み 市区町村を通じて希望の施設に申し込みます。書類には前年の収入や家族構成の情報が含まれます。
3
保育料の決定通知 前年の市町村民税額などをもとに市区町村が保育料を決定し、書面で通知されます。多子軽減・ひとり親減免もここで反映されます。
4
認可外等の助成申請(必要な場合) 東京都や福岡市などの独自制度を使う場合、または認可外保育施設を利用する場合は、別途助成申請が必要なことがあります。入所時に施設・自治体に確認しましょう。

認可保育所等の保育料は入所前に概算を確認できます。保育料・教育費を含めた家計をシミュレーションできるライフプランサービスを使うと、復職・第2子出産などのタイミングを具体的に検討しやすくなります。

保育料と家計、長い目でどう考えればいい?

保育料が高い時期(0〜2歳)は育休明けの収入が戻りきっていないタイミングとも重なります。逆に3〜5歳で保育料が0円になると、今度は教育費・習い事が増え始めます。どの時期にどれだけかかるかを俯瞰しておくと、貯蓄計画が立てやすくなります。

特に考えておきたいポイントは3つです。共働きか片働きかで保育料・世帯収入・将来の年金額がどう変わるか。第2子・第3子を持つタイミングと多子軽減・児童手当のバランス。そして引っ越しの有無による保育料・家賃・通勤費の変化です。

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みんなが気になるQ&A

Q.3〜5歳は本当に「保育料0円」?副食費とかは?

A.国の無償化対象の施設なら「利用料(保育料)」は原則0円です。ただし副食費(給食のおかず代)・教材費・行事費・延長保育料などは実費として別途かかります。副食費は月3,000〜5,000円程度が目安ですが、低所得世帯は免除される場合があります。

Q.認可外保育施設も助成の対象になる?

A.対象になる場合があります。ただし市区町村の「保育の必要性の認定」が必要です。助成の上限は3〜5歳で月3万7,000円、0〜2歳の住民税非課税世帯で月4万2,000円です。上限を超えた部分は自己負担です。

Q.0〜2歳で非課税世帯でなければ、軽減は一切ない?

A.国の無償化は住民税非課税世帯が中心ですが、自治体独自の助成で課税世帯の0〜2歳を軽減している例もあります(所得制限なし・第2子以降優遇など)。お住まいの自治体の制度を確認してください。

Q.第2子・第3子の「きょうだいカウント」はどう数える?

A.自治体によって違います。「同時在園の子のみ数える」「小学生の上の子は数えない」「18歳未満まで数える」など様々です。利用者負担額表の注記や自治体窓口で確認してください。

Q.年度途中で収入が激減したら、保育料は変わる?

A.通常は前年の住民税額をベースに年度が始まるため、年度途中には大きく変わりません。ただし失業・災害などで急に家計が苦しくなった場合に「減免制度」を設けている自治体もあります。市区町村の窓口に相談してみましょう。

Q.引っ越し・転園したら手続きが必要?

A.引っ越しの場合は転入先の自治体のルールで再度認定・算定されます。認可外等の助成は手続き漏れになりやすいので、転入時に新しい自治体の窓口で確認してください。

もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。実際の保育料表・助成制度は自治体ごとに異なります。お住まいの市区町村の公式サイト(「利用者負担額表」「保育料」「無償化」などで検索)を必ず確認してください。

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