マイホームを買うと、何千万円ものローンを組みますよね。
そのローン残高に応じて、毎年の所得税が安くなる制度があります。
これが「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」と呼ばれるものです。
- いくら?年末残高×0.7%(上限あり)
- 何年?新築等:最大13年、既存住宅:10年
- 条件は?50㎡以上・所得2,000万円以下等
- 2024〜2025年の新築原則・省エネ住宅であることが必要
- 手続きは?初年度:確定申告/2年目〜:年末調整
- 住民税は?所得税で引ききれない分が対象(上限あり)
注意:これは「税額控除」なので、税金を払っていない年はもらえません。計算上の控除額がそのまま現金で戻ってくるわけではありません。
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そもそもなんで税金が安くなるの?
マイホームって、本当に高いですよね。新築一戸建てなら3,000〜5,000万円が当たり前で、ほとんどの人は何十年ものローンを組みます。
「そんな大きな買い物をしてくれるなら、税金を少し安くしますよ」というのが、この制度の出発点です。国としても、住宅取得を後押ししたいという背景があります。
具体的には、毎年12月31日時点のローン残高に0.7%をかけた金額が、その年の所得税から引かれます。
▲ 住宅ローン控除の基本的なしくみ(イメージ)
つまり、「ローン残高が大きいほど、税金が安くなる額も大きい」ということです。ただし、実際に安くなるのは「支払う税額の範囲まで」なので、もともと税金があまりかかっていない年は控除しきれないこともあります。
いくら安くなるの?控除額の計算
基本の計算はシンプルです。
毎年12月31日時点のローン残高(上限あり)× 0.7% = その年の控除額
ただし、「上限」は住宅の種類によって異なります。2024〜2025年に新築へ入居する場合の目安は以下のとおりです。
2024〜2025年入居(新築等)の控除上限
| 住宅の区分 | 控除期間 | 年間の控除上限 | 年末残高の上限目安 |
|---|---|---|---|
| 認定長期優良・認定低炭素住宅 | 13年 | 31.5万円 | 4,500万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 13年 | 24.5万円 | 3,500万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 13年 | 21万円 | 3,000万円 |
| その他(省エネ要件を満たさない等) | 原則対象外 | — | — |
| その他の経過措置(一定期限内の建築確認等) | 10年 | 14万円 | 2,000万円 |
計算上の控除額 ≠ 実際に戻るお金、という点は大事なポイントです。たとえば控除額が21万円と出ても、その年の所得税が15万円しかなければ15万円分しか引けません。引ききれなかった残りは、一定の上限まで翌年の住民税から差し引かれます。
子育て世帯・若者夫婦世帯は上限が上がるって本当?
19歳未満の扶養親族がいる、または夫婦のどちらかが40歳未満の場合、2024〜2025年入居の控除上限が引き上がります。
| 住宅の区分 | 年間の控除上限(特例) | 年末残高の上限目安 |
|---|---|---|
| 認定長期優良・認定低炭素住宅 | 35万円 | 5,000万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 31.5万円 | 4,500万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 28万円 | 4,000万円 |
中古住宅・リフォームの場合は?
- 中古(既存住宅):省エネ等の区分に該当すれば借入限度額3,000万円(10年)、そうでなければ2,000万円(10年)が目安。
- リフォーム(増改築等):借入限度額2,000万円、控除期間10年、控除率0.7%が目安。工事費100万円超などの条件あり。
誰が使える?条件はあるの?
条件は複数ありますが、ポイントは5つです。順番に確認してみましょう。
注意:売却した家の譲渡所得特例(3,000万円控除など)を同じ年やその前後に使っていると、住宅ローン控除が使えない場合があります。住み替えを検討している方は要確認です。
2024〜2025年の新築は「省エネ住宅」が必要ってほんと?
はい、原則として本当です。2024年以降に建築確認を受けた新築住宅は、何らかの省エネ区分に該当しないと住宅ローン控除の対象外になりました。
省エネ区分には3つあって、上から順に「認定住宅(長期優良・低炭素)」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」となっています。どれに当てはまるかで控除額の上限が変わります。
「うちの物件、省エネ区分って何?」は建設会社・販売会社に確認するのが一番確実です。申請時に「住宅省エネルギー性能証明書」や「建設住宅性能評価書」などの書類が必要になるので、早めに確認しておくと安心です。
例外(経過措置)はあるの?
省エネ区分に該当しない「その他の住宅」でも、2023年12月31日までに建築確認を受けた、または2024年6月30日までに建築された等の条件を満たす場合は、借入限度額2,000万円・10年の経過措置で控除を受けられることがあります。
▲ 住宅区分ごとの控除上限まとめ(2024〜2025年入居・新築等)
どうやって申請するの?確定申告って難しい?
住宅ローン控除を最初に受ける年は、給与所得者でも確定申告が必要です。会社の年末調整だけでは始まりません。
初年度に必要な書類(代表的なもの)
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 金融機関の年末残高等証明書(借入先が複数なら全て)
- 家屋の登記事項証明書(床面積の確認用)
- 工事請負契約書または売買契約書の写し
- 認定住宅等の場合:認定通知書や省エネ性能証明書
- 補助金を受けた場合:補助金決定通知書
「省エネ性能証明書」の発行には時間がかかることがあります。確定申告期限(翌年2〜3月)が近づくと詰みやすいので、住宅購入後なるべく早めに書類を揃えることをおすすめします。
確定申告サポート
「書類の転記ミスが怖い…」初年度の確定申告を効率よく済ませる
住宅ローン控除の初年度申告は入力項目が多く、書類の転記ミスがあると還付が遅れます。住宅ローン控除に対応した会計ソフト・申告サポートを使うと、必要書類の抜けを減らせます。
- 住宅ローン控除の計算明細書に対応
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- スマホでも操作できるサービスあり
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2年目以降は年末調整でOKなの?
給与所得者であれば、2年目以降は勤務先に書類を提出するだけで年末調整で継続できます。必要なのは以下の2点です。
- 税務署から送られてくる「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」
- 金融機関の年末残高等証明書
自営業やフリーランスの方は、2年目以降も毎年確定申告で手続きします。
ペアローン・借換・転居のとき、どうなるの?
共働きでペアローン・共有名義の場合
控除は「誰がどれだけ借りて、どれだけ返しているか」に紐づきます。それぞれの名義人が個別に控除を受けられますが、持分と返済負担が合っていないと想定より控除が少なくなることがあります。連帯債務の場合は「付表」が必要になることもあるので注意です。
借換や繰上返済をしたら?
- 借換そのものは即NGではありませんが、返済期間が10年未満になるなど要件を外すと適用できなくなります。
- 繰上返済で年末残高が小さくなれば、その分控除額も小さくなります。
転勤などで一時的に住まなくなったら?
原則として、その年の12月31日時点で自分が住んでいることが条件です。転居すると要件を外れて適用できなくなることがあります。例外的に認められるケースもあるので、転居前に税務署か税理士に確認するのが安全です。
住宅ローン比較
「控除より金利の差のほうが、実は大きい」
住宅ローン控除は税額が上限です。一方、金利0.1%の差は30年間で数十万〜百万円以上の差になることも。控除を考えるなら、金利・団信・諸費用の比較もセットで行うと合理的です。
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「所得控除」とは何が違うの?似た制度との比較
「控除」という言葉が紛らわしいですよね。住宅ローン控除は「税額控除」という種類です。
税額控除(住宅ローン控除)は、計算した税額からそのまま差し引きます。
所得控除(医療費控除・生命保険料控除など)は、所得から差し引くことで税額が間接的に減ります。
同じ「控除」でも仕組みが全然違うんです。税額控除のほうが直接的に税金が減ります。
他の住宅まわりの制度との違い
| 制度 | 住宅ローン控除との違い |
|---|---|
| 投資型減税(認定住宅等) | ローン残高ではなく住宅の性能向上への投資額を基準に控除。ローンを組まない場合でも対象になり得る。 |
| リフォーム減税(住宅特定改修特別税額控除) | 省エネ・バリアフリー等のリフォームに対する税額控除。住宅ローン控除と要件・計算方法が別。どちらを使うか選択が必要な場合も。 |
| 固定資産税の軽減(新築住宅など) | 所得税・住民税ではなく固定資産税(自治体税)の軽減。手続き窓口・対象期間が別。 |
| 省エネ住宅の補助金 | 税額控除ではなく給付(補助)。補助金を受けると控除計算上の「取得対価」等が調整される場合あり。 |
▲ 住宅まわりの制度の関係(概念マップ)
みんなが気になるQ&A
※個別判断が必要な論点(売却特例との関係、親族間取引など)は、国税庁の公式情報または税務署・税理士に確認してください。
もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)
- 国税庁:住宅の新築等をし令和4年以降に居住した場合の住宅借入金等特別控除
- 国土交通省:住宅ローン減税(概要・必要書類)
- 国土交通省:住宅ローン減税Q&A(PDF)
- 国税庁:住宅の取得等が特定取得の場合の住宅借入金等特別控除(認定住宅等)
この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。居住開始日・住宅区分・補助金の利用状況などの組み合わせで結論が変わります。最終的な判断は公的機関の公式情報または税務署・税理士への確認をお願いします。

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