「古い家が地震で壊れないか心配…でも耐震工事って何十万円もかかるんでしょ?」
そんな不安を少しでも和らげるために、自治体が耐震診断・設計・改修工事の費用の一部を補助してくれる制度があります。
場合によっては工事費の半分以上が戻ってくることも。これが「住宅耐震改修補助」です。
- いくら出るの?自治体次第(工事は上限100〜150万円が多い)
- 対象の家は?主に旧耐震基準(昭和56年以前)の住宅
- 窓口は?住んでいる市区町村
- 申請のタイミングは?必ず契約・着工の前に!
- 減税との関係は?補助と所得税控除・固定資産税減額の併用も可
- 予算は?年度途中で終了することあり、早めが鉄則
注意:「省エネリフォーム補助(断熱・窓など)」や「住宅ローン控除」とは別の制度です。目的(耐震・省エネ・税制)ごとに窓口と手続きが異なります。
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「補助が使えるのはわかった。でも、どこに頼めばいいの?」
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そもそも、なんでこんな補助があるの?
日本では1981年(昭和56年)に建築基準法が大きく改正されて、「新耐震基準」が導入されました。
それ以前に建てられた家の多くは、今の基準を満たしていません。大きな地震が来ると、倒壊するリスクが高いんです。
「でも、耐震工事って高いし…」という家庭のために、自治体が費用の一部を肩代わりするのがこの制度の目的です。
旧耐震住宅のリスクと補助の位置づけ
つまり、「古い家に住んでいて、地震が心配だけど工事費が高くて踏み出せない」という家庭を後押しするのがこの制度なんです。補助を使えば、実際の自己負担はぐっと下がります。
うちの家って対象になるの? 基準は何?
補助の対象になりやすいのは、主に次の2パターンです。
昭和56年以前に建てられた家(旧耐震)
1981年(昭和56年)5月31日以前の建築基準で建てられた家は「旧耐震基準」と呼ばれます。多くの自治体がこの時期の木造住宅を補助のメインターゲットにしています。
昭和56年以降でも対象になることがある(新耐震グレーゾーン)
自治体によっては、昭和56年6月以降〜平成12年5月末以前に着工された住宅を「新耐震グレーゾーン」として補助対象に追加している例があります(例:横浜市)。
なので「古い家じゃないから対象外かな」と決めつけず、必ず住んでいる自治体の要件を確認してみてください。
対象かどうかの入口は、①対象住宅であること ②耐震診断で耐震性が不足していること ③正しい手順で申請することの3点セットです。「対象住宅かどうか」だけでは判断できないので、まず自治体の窓口に相談するのが一番早いです。
いくら補助が出るの? 自治体ごとに違うの?
補助額は自治体によってかなり差があります。ただ、よく見られるパターンはこんな感じです。
補助メニューと典型的な上限
| 補助のメニュー | よくある計算方法 | よくある上限 |
|---|---|---|
| 耐震診断 | 費用のほぼ全額(10/10や10/11など) | 数万円(例:5万円) |
| 耐震改修の設計 | 費用の2/3程度 | 数万〜十数万円 |
| 耐震改修工事 | 工事費の1/2〜4/5程度 | 100〜150万円が多い |
| 除却・シェルター | 費用の一定割合 | 数十万円 |
主要都市の例(2025年時点の公開情報より)
| 自治体 | メニュー | 補助率・上限(目安) |
|---|---|---|
| 横浜市 | 木造住宅耐震改修 | 一般:上限115万円 / 非課税:上限155万円。新耐震グレーゾーンも対象に追加。 |
| 大阪市 | 診断・設計・工事(各メニューあり) | 診断:10/11、設計:2/3、工事:1/2。工事上限100万円。 |
| 名古屋市 | 木造住宅耐震改修 | 工事費の4/5以内。一般:上限115万円 / 非課税:上限165万円。 |
| 福岡市 | 耐震改修工事 | 工事費の80%以内・上限150万円。 |
見積もり比較
「同じ工事でも、業者によって補助の取り方が変わることがある」
補助額は「補助率×対象費用」と「上限額」の小さい方になります。見積もりの内訳(対象工事・対象外工事)の分け方で、実質の自己負担が変わることがあるので、複数社を比較するのがおすすめです。
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補助の見積もりを取ったら、次は「補助だけじゃなくて減税も使えるかも」という視点も持っておくと家計計画が立てやすくなります。住宅リフォームの資金計画はFP相談で整理するのが確実です(無料相談あり)。
補助のほかに、減税もあるってほんと?
はい、あります。補助金(工事費の一部が戻る)とは別に、税金を安くしてくれるしくみが2つあります。
所得税の税額控除(確定申告が必要)
旧耐震の住宅を現行の耐震基準に適合させる工事をした場合、所得税が10%控除(上限250万円の工事相当額)される可能性があります。
ただし、補助金をもらった場合は「補助金の金額を差し引いた後の工事費」が控除の計算対象になります。「補助をもらったら減税がなくなる」わけではありませんが、控除額に影響します。
適用期限は2025年(令和7年)12月31日までとされています(確定申告で手続き)。
たとえば工事費が200万円で補助金が100万円出た場合、控除の計算対象は残り100万円になります。「補助をもらったから減税はゼロ」ではなく、両方を上手に使えるイメージです。
固定資産税の減額(工事後3か月以内に申告)
条件を満たす耐震改修をすると、翌年度の固定資産税が2分の1に減額されます。
主な条件は次のとおりです。
- 昭和57年(1982年)1月1日以前から存在する家屋
- 工事費が税込50万円を超えること
- 工事完了日から3か月以内に市区町村に申告(申告書・契約書写し・証明書等を提出)
適用期限は2026年(令和8年)3月31日まで(国土交通省資料)。
どうやって申請するの? 順番を間違えると損するって本当?
はい、本当です。「工事してから申請しようとしたら断られた」という失敗が最も多いパターンです。申請は必ず次の順番で進めてください。
申請の全体フロー(④の前に着工すると補助が受けられなくなることが多い)
専門家に相談
「申請の段取りまで一緒にやってくれる業者を探したい」
補助金申請は書類・写真・工程の管理が一体でないと失敗しやすいです。補助金申請の実務に慣れた業者に、見積もり段階から相談するのがおすすめです。
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申請に必要な書類って何?
自治体によって多少違いますが、頻出する書類はこんな感じです。
- 申請書(交付申請・変更申請・実績報告など、段階ごとに別々のことが多い)
- 本人確認書類・住民票(居住要件がある場合)
- 建物の建築時期がわかる書類(登記事項証明書、建築確認関係書類など)
- 耐震診断の結果報告書
- 補強設計図書(設計メニューがある場合)
- 見積書(内訳明細)・契約書
- 工事前後の写真(撮影箇所の指定がある場合は要注意)
- 領収書・振込記録(支払日・支払先がわかるもの)
- 検査記録・工事監理報告(必要な自治体の場合)
やってしまいがちな落とし穴って何?
実際に多いミスや勘違いを整理しました。
- 予算が尽きて申請できなかった:年度途中で受付終了になる自治体があります。「来年でもいいか」と先送りにしていると、補助がなくなることも。
- 契約してから申請に来た:「交付決定前の契約・着工」は不支給になることが多いです。先に窓口へ行くのが鉄則。
- 「うちは新耐震だから対象外」と思い込んだ:グレーゾーンが対象になる自治体もあります。確認しないと損します。
- 工事前写真を撮っていなかった:後から用意できません。着工前にしっかり記録しておきましょう。
- 「補助で全額戻る」は基本ない:補助率が高くても上限があります。自己負担が残る前提で資金計画を作っておきましょう。
- 減税の手続きを忘れた:所得税は確定申告、固定資産税は工事後3か月以内の申告が必要です。セットで対応を。
一番の予防策は「何もする前にまず自治体の窓口に電話して相談する」ことです。要件の確認・申請期間・予算残量をまとめて聞けるので、動き出す前に全体像がつかめます。
「省エネリフォーム補助」や「住宅ローン控除」とは違うの?
耐震改修の補助と省エネリフォーム補助は別枠
断熱・窓・設備の省エネ改修を対象にした補助は、耐震とは別の制度です。目的と工事内容によって対象が異なるので、「耐震も省エネも一緒にやりたい」場合は両方別々に申請できるかを確認してください。
住宅ローン控除は購入時の話
住宅ローン控除は主に住宅の購入・新築・一定のリフォームで使える所得税控除です。今回の耐震改修補助(自治体の助成金)とは別物ですが、工事内容によっては同年にどちらも利用できることがあります。
除却(解体)・建替えの支援もある
耐震改修が難しい場合に、解体や建替えを支援する制度を用意している自治体もあります。改修か建替えか迷う場合は、両方の要件を比較してみてください。
あわせて読みたい サムネイル 省エネリフォーム補助(断熱・窓など)はどんな制度? 耐震とは別に使えることが多い、省エネ改修向けの補助制度を解説します。住宅まわりの制度を整理するとこんなイメージ(それぞれ別制度)
みんなが気になるQ&A
A. 多くの自治体では「交付決定前の契約・着工」は補助対象外です。ただし例外がある場合もあるので、まず自治体の窓口に状況を説明して確認してください。ダメ元でも相談してみる価値があります。
A. 自治体によっては「新耐震グレーゾーン(昭和56年6月〜平成12年5月末以前着工)」も対象に含めているところがあります。「新耐震だから対象外」と決めつけず、住んでいる自治体の要件を確認してみてください。
A. マンションは管理組合が申請主体になる・共用部が対象になるなど、戸建てとは要件が大きく異なります。「共同住宅の耐震化」メニューが別立てになっているかを自治体の窓口に確認してください。
A. 使える場合があります。ただし所得税控除の計算では「補助金相当額を差し引く」ルールがあるので、控除額が減ることがあります。税務資料と自治体の要綱の両方を確認してください。
A. 一般的な流れは「交付決定→工事→完了検査・実績報告→確定→振込」の順です。工事完了後の書類に不備があると遅れるので、提出書類を前もって揃えておくとスムーズです。
A. 委任状で業者が代行できる自治体もありますが、申請主体は住宅の所有者(または管理組合)です。最終責任はあなた側に残るので、書類・期限は必ず自分でも把握しておいてください。
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「補助・減税・ローン…全部ひっくるめてどう計画すればいい?」
耐震改修は、補助金だけでなく所得税控除・固定資産税の減額・地震保険の保険料割引など複数の制度が絡み合います。資金計画をまとめて整理したい場合は、住宅リフォームに詳しいFPへの無料相談がおすすめです。
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もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)
この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、あなたが住んでいる自治体の窓口で確認してください。
- 国土交通省:強い家(補助金・支援制度について)
- 国土交通省:住宅・建築物の耐震化について
- 国土交通省:リフォーム促進税制(耐震リフォームの所得税控除)
- 国税庁:耐震改修工事をした場合(住宅耐震改修特別控除)
- 横浜市:木造住宅耐震改修補助事業
- 大阪市:民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度
- 名古屋市:木造住宅耐震改修助成
- 福岡市:木造戸建住宅の耐震化に向けた支援
この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。制度の要件・受付状況は自治体ごとに異なり、年度途中で変更・終了することがあります。最終的な判断・必要書類は、あなたが住んでいる自治体の案内が基準になります。

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