「ヘルパーを頼みたい」「施設に通いたい」「医療費を安くしたい」——そんな困りごとに応えてくれるのが、
障害者総合支援法の給付という制度です。
現金がもらえるわけではなく、生活や就労を支えるサービスを1割の費用で使えるしくみです(所得に応じた上限あり)。
- 何を受けられるの?ヘルパー・通所・医療費助成・補装具など
- 費用は?原則1割(所得で上限あり)
- 誰が対象?障害のある人・難病の人
- 申請窓口は?市区町村の障害福祉窓口
- 65歳になったら?原則、介護保険が優先(例外あり)
- 障害年金とは?別制度。両方を組み合わせられる
注意:「障害年金(毎月年金が振り込まれる制度)」や「各種手当(現金)」とは別の制度です。サービスと現金給付を組み合わせると、家計の見通しが立てやすくなります。
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そもそも、なぜこの制度があるの?
ふだんの病院(かぜ・ケガなど)に行くとき、窓口で払うのは3割ですよね。残りの7割は健康保険が負担してくれています。
でも、障害のある人が日常生活で必要なこと――ヘルパーを呼ぶ、施設に通う、義足を作る――は「病気の治療」とは別の話です。こういった支援は、健康保険ではカバーされません。
「では全額自己負担なの…?」とならないよう用意されているのが、障害者総合支援法の給付というしくみです。
障害福祉サービスは「健康保険が使えない生活上の支援」をカバーする制度です
つまり、障害のある人が「普通の生活を送る」ために必要なサービスを、安く使えるようにする制度です。現金がもらえるのではなく、サービスを1割の費用で利用できる、というイメージです。
どんなサービスが受けられるの?
障害者総合支援法の給付は、大きく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つに分かれます。まず自立支援給付の主なメニューを見ていきましょう。
生活や就労を支えるサービス(障害福祉サービス)
日常生活・就労・施設への通所などをサポートするサービスです。代表的なものはこちらです。
- 居宅介護(ホームヘルプ):自宅での入浴・食事・家事などを支援します。
- 重度訪問介護:重度の肢体不自由などで長時間の介護が必要な方に、在宅+外出時の支援を包括的に行います。
- 生活介護:日中に施設へ通所し、食事・創作活動などを提供します。
- 就労移行支援・就労継続支援(A型・B型):一般就労を目指したトレーニングや、雇用契約にもとづく就労の場を提供します。
- 共同生活援助(グループホーム):少人数での共同生活と日常的な支援を提供します。
医療費を安くできる(自立支援医療)
通院・手術などの医療費の自己負担を軽減する制度です。次の3種類があります。
- 精神通院医療:統合失調症・うつ病など、継続的な通院治療が必要な方の医療費を公費で一部負担します。
- 更生医療:身体障害者手帳を持つ18歳以上の方を対象に、障害を軽減・除去するための医療に対する給付です。
- 育成医療:18歳未満の児童で、将来障害が残る可能性がある場合の医療費を支援します。
義足・車いすなどの費用(補装具費の支給)
日常生活・通勤・就労に必要な補装具(義肢・装具・車いす・電動車いす・歩行器など)の購入・修理費用の一部が支給されます。
「ヘルパー・通所・医療・補装具」——大きくこの4つが揃っています。自分に必要なものの組み合わせを、市区町村と一緒に決めていくのがこの制度の使い方です。
市区町村でやってくれることって何?(地域生活支援事業)
自立支援給付とは別に、市区町村が地域の実情に応じて実施する「地域生活支援事業」という枠があります。内容は自治体によって異なりますが、代表的なものはこちらです。
- 移動支援:通院・買い物・余暇活動など、外出が困難な方の移動をサポートします。
- 日常生活用具の給付:特殊寝台・入浴補助用具・通信機器など、自立生活に必要な用具を給付または貸与します。
- 意思疎通支援:聴覚・視覚障害などで意思疎通に困難がある方に、手話通訳・要約筆記を行う人を派遣します。
- 相談支援・基幹相談支援センター:サービス利用の調整や権利擁護について、相談に乗ってくれます。
実際にいくら払うの?
障害福祉サービスを使うとき、費用の原則1割が自己負担です。ただし、所得に応じた「負担上限月額」が決まっていて、1か月にその上限を超えて払わなくていい仕組みになっています。
所得別の負担上限(目安)
| 収入の状況 | どんな世帯? | 1か月の上限 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護を受けている世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税が非課税の世帯(例:障害基礎年金だけの世帯など) | 0円 |
| 一般1 | 課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
| 一般2 | それ以外(収入が比較的多い世帯) | 37,200円 |
上の表は代表的な区分です。入所施設・グループホームの利用者は取り扱いが一部異なります。実際の金額は市区町村が決定します。
たとえば低所得の世帯なら、どれだけサービスを使っても自己負担は月0円です。「費用が心配で使えない」という前に、まず窓口で自分の区分を確認してみてください。
注意:食費・住居費は別途かかる
グループホームや入所施設を利用する場合、家賃・食費・光熱費などは別途自己負担になります。上限月額だけを見ていると実際の出費を見誤ることがあるので注意が必要です。
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誰が使えるの?どんな条件がある?
対象になるのは、おおむね次のような方です。
- 身体障害のある人・知的障害のある人・精神障害のある人(発達障害を含む)
- 難病などで法令上の対象疾病により、長期の支援が必要な方(身体障害者手帳がなくても対象になるケースがあります)
- 障害児(主に居宅系・通所系サービス)
「障害支援区分」って何?
介護給付などを利用するには、障害支援区分の認定が必要になる場合があります。心身の状態や行動上の困難さなどを調査して、区分1〜6が決まります。区分が高いほど、必要な支援量が多い状態です。
ただし、訓練等給付(就労支援系)など区分の認定が不要なサービスもあります。まずは窓口に相談してみてください。
「手帳を持っていないと使えないの?」と思いがちですが、難病患者の方は手帳なしでも対象になることがあります。「うちは対象になるの?」と迷ったら、まず市区町村の障害福祉窓口に相談するのが一番早いです。
利用するまでの流れって?
サービスを使い始めるまでには、いくつかのステップがあります。数週間〜数か月かかることもあるので、急ぎの事情があれば最初にその旨を窓口に伝えましょう。
「どこに相談すればいい?」
まずは市区町村の障害福祉担当窓口に行けばOKです。基幹相談支援センターや相談支援事業所につないでもらえます。一人で抱え込まずに、窓口に話を聞きに行くところから始めましょう。
就労・日中活動の相談
「就労移行支援と就労継続支援、どっちが自分に向いてる?」
本人の希望・障害特性・医療的ケアの有無などを踏まえて、複数の事業所を比較・相談できるオンラインサービスがあります。通勤時間・体調・支援体制を整理したうえで、自分に合った選択肢を見つけましょう。
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65歳になったらどうなるの?
障害福祉サービスと介護保険サービスの内容が重なる場合、原則として介護保険が優先されます。65歳になると(40〜64歳で特定疾病に該当する場合も)、介護保険の要介護認定申請が必要になることがあります。
- ホームヘルプ・ショートステイ・デイサービスなどは、介護保険と内容が重なるため介護保険が優先です。
- 同行援護・就労系サービスなど、介護保険に同等のサービスがないものは65歳以降も障害福祉サービスで継続利用できます。
- 「共生型サービス」という仕組みで、一つの事業所が介護保険・障害福祉の両方に対応できる体制も整ってきています。
「障害年金」や「介護保険」とは違うの?
似ている名前の制度がいくつかあって混乱しやすいですよね。整理するとこうなります。
制度は別々でも、組み合わせて使えます
障害年金との違いは?
障害年金は、障害の状態や初診日などの要件を満たすと現金(年金)が毎月振り込まれる制度です。障害者総合支援法の給付は、生活や就労のためのサービスを利用できる制度で、目的が違います。両方を併用するケースが多いです。
各種手当との違いは?
特別障害者手当・障害児福祉手当などは、現金が支給される制度です。障害福祉サービスとは別の給付なので、条件を満たせば重ねて受けられます。
大事なのは「どれか一つだけを使う」ではなく、サービスと現金給付を組み合わせて、生活全体を支えること。それぞれの制度の役割が違うので、使えるものを全部使うというのが正解です。
家計とライフプランにどう組み込む?
障害者総合支援法の給付は「サービスを使う」制度ですが、実際の生活では、さまざまな収入・支出と組み合わさった全体像で考える必要があります。
- 障害年金・老齢年金・就労収入(就労継続支援A型の賃金など)
- 各種手当(特別障害者手当・障害児福祉手当など)
- 医療費・介護保険料・サービス利用の自己負担分
- 家賃・食費・光熱費などの生活費
ステップ1:収入・給付・支出を一覧化する
まず受けている・受けられる給付と、毎月かかる費用を書き出してみてください。「あといくらまでサービスを増やせるか」が見えてきます。
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「収入と支出が複雑すぎて、月いくら使えるかわからない」
障害年金・障害福祉サービスの自己負担・介護費用・将来の年金収入などをまとめて反映して、世帯の収支を試算できるオンラインFPサービスがあります。グループホーム入居など、複数パターンの比較に役立ちます。
- 障害者世帯の複雑な収支に対応
- オンライン無料相談も可能
- 将来の「親なき後」の生活費シミュレーション対応
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ステップ2:「親なき後」も視野に入れて考える
障害者総合支援法の給付は、親世代が元気なうちだけでなく、「親なき後」の生活にも関わります。グループホーム・成年後見制度・信託・生命保険なども含め、長期的な視点で準備することが大切です。
みんなが気になる Q&A
A.手帳がなくても使える場合があります。難病などの対象疾病がある方は、手帳なしでもサービスの対象になることがあります。まずは市区町村の障害福祉窓口に相談してください。
A.原則1割負担ですが、所得区分に応じた上限があります。低所得の世帯なら月0円のこともあります。食費・家賃などは別途かかるので、合わせて確認しましょう。
A.認定調査・計画作成などが入るため、数週間〜数か月かかることがあります。急ぎの場合は「暫定支給決定」が使えることもあるので、相談時に伝えてみてください。
A.介護保険で同種のサービスを受けられる場合は、原則として介護保険が優先されます。ただし就労系サービスなど介護保険にないものは継続できます。一律に止まるわけではないので、窓口で確認を。
A.障害年金は「毎月お金が振り込まれる」制度で、障害者総合支援法の給付は「サービスを安く使える」制度です。目的が違うので、両方同時に利用できます。
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もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)
この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的な判断・必要書類・運用は市区町村によって異なることがあります。以下の公式サイトや、市区町村の窓口で確認してください。
- 厚生労働省「障害福祉サービスについて」(サービス内容の一覧)
- 厚生労働省「自立支援医療制度の概要」
- 厚生労働省「地域生活支援事業」
- 厚生労働省「補装具費支給制度の概要」
- e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(条文)
この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、あなたが住んでいる市区町村の障害福祉窓口の案内が基準になります。

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