毎月の給料から、健康保険・厚生年金・雇用保険の保険料って自動的に引かれてますよね。
じつはこれ、払った金額がまるごと所得から差し引けるんです。
これが「社会保険料控除」と呼ばれるものです。控除額に上限はなく、払った全額が対象になります。
- いくら引ける?支払った全額(上限なし)
- 誰が?健康保険に入っている人全員
- 給与天引き分は?年末調整で自動反映
- 国民年金は?控除証明書が必要
- 家族の分は?自分が払ったなら対象
- 手続きは?年末調整 or 確定申告
注意:民間の生命保険や医療保険の保険料は「生命保険料控除」という別の控除です。社会保険料控除とは仕組みが違います。
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そもそもなんで「払った保険料が所得から引ける」の?
給料をもらうと、所得税と住民税がかかりますよね。でも、「同じ年収でも、健康保険や年金をたくさん払っている人と、あまり払っていない人で、同じ税金にするのは不公平では?」という考え方があります。
そこで、社会保険料として支払った分は、課税される所得(課税所得)から差し引いてあげましょう、というのがこの制度のしくみです。
課税所得から社会保険料が引かれて、税金が少なくなるしくみ
「控除額=税金が戻る額」じゃないので注意してください。控除によって課税所得が減る→ それに税率をかけた分だけ税金が安くなる、というしくみです。控除額60万円なら、所得税率20%の人で「60万円×20%=12万円」くらいの節税効果になります。
実際いくら税金が安くなるの?
ざっくりの計算式はこうです。
概算の節税額 ≒ 社会保険料の合計 × (所得税率 + 住民税率)
住民税の所得割は一般に10%が目安です(自治体により内訳は異なります)。
具体例で計算してみると
- 社会保険料の年間合計:60万円
- 所得税率:10%(課税所得195〜330万円の場合の目安)
- 住民税率:10%(目安)
- → 概算の節税額:60万円 × (10%+10%)= 12万円
注意:税率は課税所得のレンジで変わります。また、復興特別所得税や各種税額控除なども絡むため、あくまで「大まかな目安」としてご参照ください。正確な税額は確定申告書の計算か、税務署・税理士へ確認を。
「自分の場合どれくらい節税できるか、ちゃんと計算したい」という人には、確定申告ソフトが便利です。収入を入力するだけで自動計算してくれるので、計算ミスのリスクもありません。マネーフォワード クラウド確定申告なら、初心者でもスマホで簡単に申告できます(無料プランあり)。
対象になる保険料ってどれ?
「社会保険料」と聞いてすぐ思い浮かぶのは健康保険・年金・雇用保険あたりだと思いますが、じつはもっと幅広く対象になります。代表的なものをまとめます。
よく払っているもの(これが大半を占めます)
- 健康保険料(会社員の場合は給与天引き、自営業なら国民健康保険)
- 厚生年金保険料 / 国民年金保険料
- 介護保険料(40歳以上、給与天引きまたは自治体への支払い)
- 雇用保険料(給与天引き)
それ以外にも対象になるもの
- 後期高齢者医療保険料(75歳以上の親御さんなど)
- 国民年金基金の掛金
- 農業者年金の保険料
- 公務員・共済の掛金
- 労災保険の特別加入者の保険料(一人親方など)
- 租税条約に基づく海外の社会保障制度への保険料(条件あり)
「どれが対象かわからない」という場合は、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」欄を見るのが一番てっとり早いです。会社員なら、天引き分はここにまとまっています。それ以外に自分で払ったものがある場合は、そこに足して申告します。
これは対象外です:民間の生命保険・医療保険の保険料、地震保険料、民間の個人年金(iDeCoは別の「小規模企業共済等掛金控除」になります)。払ったものが公的制度か民間かで控除の種類が変わります。
家族の分も控除できるって本当?
はい、できます。自分の保険料だけでなく、生計を一にする(=家計を一緒にしている)配偶者や親族の分を自分が払った場合も、自分の控除に入れられます。
よくあるケース
- 同居している子どもの国民年金保険料を親が払っている→ 親の控除になる
- 別居している親の国民健康保険料を子どもが払っている→ 子どもの控除になる
- 専業主婦の配偶者が国民年金の付加保険料を払っている→ 配偶者が払ったなら配偶者の控除に、夫が払ったなら夫の控除に
ポイントは「誰が実際に払ったか」です。名義ではなく、お財布から出したのが誰かで判断します。家族の分を自分のクレジットカードや口座で払った場合は、その払い主の控除になります。領収書や口座引落しの記録を残しておくと安心です。
年末調整と確定申告、どっちでやればいいの?
会社員か個人事業主か、また何を払ったかによって変わります。
会社員の場合
毎月の給与から天引きされている健康保険・厚生年金・雇用保険は、勤務先が集計して年末調整に自動で反映してくれます。自分で何かをする必要はありません。
ただし、次のものは自分で年末調整の申告書に記載が必要です。
- 国民年金保険料(自分で直接納付した分)
- 国民年金基金の掛金
- 家族の分を自分が払った保険料
国民年金は証明書が必要です:自分で払った国民年金保険料は、日本年金機構から送られてくる「控除証明書」を年末調整の申告書に添付または提示する必要があります。証明書は毎年10月〜11月に届きます。
個人事業主・フリーランスの場合
年末調整がないので、確定申告で申告します。国民健康保険料・国民年金保険料を申告書に記載し、国民年金は証明書または領収書を添付します。
年末調整と確定申告、どちらでやるかの判断
確定申告ソフト
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社会保険料控除は金額を入力するだけで自動計算してくれます。各控除の入力ガイドもあるので、「どこに何を入れればいい?」と迷うことがありません。スマホからe-Taxで提出まで完結します。
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必要な書類って何を準備すればいい?
給与天引き分(健康保険・厚生年金・雇用保険)
勤務先が集計してくれるので、自分で書類を用意する必要はありません。源泉徴収票の「社会保険料等の金額」欄に反映されています。
国民年金保険料
日本年金機構から毎年10〜11月に送られてくる「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」が必要です。
- 年末調整:給与所得者の保険料控除申告書に添付または提示
- 確定申告:確定申告書に添付または提示
控除証明書は電子データでの受け取りも可能です。「ねんきんネット」に登録すると電子版を取得でき、e-Taxでの申告にも使えます。紙の控明書を紛失した場合は日本年金機構に再発行を申請してください。
国民健康保険税・後期高齢者医療保険料・介護保険料(自治体から払っている場合)
自治体の納付書の領収印、口座振替の通帳記録、または自治体から届く「納付済額のお知らせ」などで支払金額を確認します。特定の証明書の提出が必須かどうかは申告先(勤務先 or 税務署)によって異なります。
整理するとこうなります。
給与天引き分 → 書類不要(源泉徴収票に記載済み)
国民年金 → 控除証明書(必須)
国保・介護など自治体分 → 納付記録(領収書 or 通帳)
国民年金基金 → 控除証明書
知らないと損する落とし穴ってある?
「支払った年」に控除するのが原則
社会保険料控除は、実際に払った年の控除です。過去の滞納分をまとめて払った場合も、払ったその年の控除になります。前の年の申告にさかのぼることはできません。
国民年金を前納(まとめ払い)した場合は選択できる
国民年金を13か月以上前納した場合、全額を払った年にまとめて控除する方法と、各年分に相当する額を各年に分けて控除する方法を選べます。どちらが有利かは状況次第なので、控除証明書の記載を確認するか、税務署に相談してみましょう。
公的年金から天引きされている介護保険料も対象
65歳以上になると、介護保険料が年金から天引き(特別徴収)されます。これも社会保険料控除の対象です。年金の源泉徴収票に記載されているので、確定申告の際は忘れずに計上してください。
年末調整で申告し忘れたら?
「国民年金の控除証明書を会社に提出し忘れた」という場合でも、大丈夫です。翌年以降に確定申告(還付申告)をすることで取り戻せます。申告できる期間は翌年1月1日から5年以内です。
「年末調整でいつも控除漏れが心配」という人には、freee確定申告(無料プランあり)のように、入力チェック機能がついた確定申告ソフトがおすすめです。申告漏れを防ぐガイドが入力ごとに表示されるので、初心者でも安心して使えます。
「生命保険料控除」や「医療費控除」とは何が違うの?
名前は似ていても、対象や計算の仕方がまったく違います。まぎらわしい控除をまとめました。
社会保険料控除と混同しやすい控除の比較
一言でまとめると、「何を払ったか」で控除の種類が決まります。公的な健康保険・年金などの保険料 → 社会保険料控除。民間の生命保険の保険料 → 生命保険料控除。病院の治療費 → 医療費控除。源泉徴収票や支払明細を見て「どこに分類されるか」を確認するのがコツです。
みんなが気になるQ&A
A.在職中に給与から天引きされた健康保険料と、退職後に自分で払った国民健康保険料の両方が、同じ年の社会保険料控除に合算できます。退職後は自分で確定申告するか、翌年の確定申告(還付申告)で対応します。
A.日本年金機構に再発行を申請してください。「ねんきんネット」から電子データで取得することも可能です。年末調整に間に合わなかった場合は、確定申告で申告すれば問題ありません。
A.お金を実際に払った人の控除になります。親が払った場合は親の社会保険料控除です。子どもが生計を一にしているかどうかも確認しましょう(同居・仕送りしているなら通常OK)。
A.13か月以上の前納分は、全額を払った年にまとめて控除する方法と、各年に分けて控除する方法のどちらかを選べます。控除証明書に記載された内容に従って申告します。迷ったら年金機構または税務署に確認を。
A.はい、両方控除できます。給与天引きの健康保険料+自分で払っている国保料の合計が控除の対象になります。確定申告の際に合算して申告します。
A.大丈夫です。翌年1月1日以降に確定申告(還付申告)をすることで取り戻せます。5年以内なら申告可能です。たとえば2024年分を忘れたなら、2029年末まで申告できます。
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もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)
この記事はわかりやすさを優先しているため、細かいルールは省略している部分があります。最終的には公式サイトや税務署・加入している健康保険の窓口で確認してください。
申告時点の最新情報・必要書類は一次情報で確認してください。制度の改正が行われる場合があります。

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