私立高校の授業料ってどのくらい補助されるの?就学支援金と都道府県の上乗せをまとめて解説

私立高校の授業料ってどのくらい補助されるの?就学支援金と都道府県の上乗せをまとめて解説
最終更新日:2026.02.02
ざっくり言うと

私立高校って、公立と比べると授業料が年間30〜60万円以上高いことも珍しくないですよね。
この負担を減らすために、国の「高等学校等就学支援金」と都道府県独自の上乗せ補助を合わせると、
場合によっては授業料が実質ゼロになることがあります。

  • いくら?最大39万6,000円(国の支援金)
  • 誰が?高校に在学する生徒(所得要件あり)
  • 都道府県の上乗せ?東京・大阪などは実質無償化を推進中
  • 手続きは?学校経由(e-Shienなど)で申請
  • 対象は?授業料のみ(入学金・教材費などは別)
  • 2025年以降?所得制限が緩和・撤廃される方向

注意:「授業料が無償」でも、入学金・教材費・制服代・修学旅行費などは別途かかります。「奨学給付金」(授業料以外を補助する別制度)とは違います。どちらも対象になることがあります。

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そもそも、なんで授業料の支援が必要なの?

公立高校の授業料って、都道府県によって違いますが、全国平均で年間12万円前後くらいです。

一方、私立高校になると年間30〜60万円以上かかることも普通にあります。「私立に行きたいけど、家計的にきつい…」という状況が生まれやすいんです。

「進路は家庭の所得で決まってしまうのはおかしい」という考えのもと、国は授業料を支援する制度を作りました。それが高等学校等就学支援金です。

公立高校 年間授業料の目安 約12万円 私立高校 年間授業料の目安 約40〜60万円 差があるから… 国の「就学支援金」で授業料を補助 最大39万6,000円まで授業料から差し引かれる +都道府県の上乗せで「実質無償」になる場合も

公立と私立の授業料の差を埋めるのがこの制度の目的です

つまり、学校を通じて国(と都道府県)が授業料を肩代わりしてくれるしくみです。実際にはお金を受け取るのではなく、授業料の請求額がそのぶん安くなるイメージです。

結局、いくら出るの?

国の就学支援金には2段階あります。

まず全員に共通の基準額(年間11万8,800円)があります。2025年度以降は所得にかかわらず全世帯を対象に、この金額が実質的に支給される方向になっています。

さらに、所得が一定以下の世帯には私立高校向けの加算があって、最大で年間39万6,000円まで支援が上がります。

加算の目安(全日制の場合)

  • 基準額:年額11万8,800円(全世帯対象へ)
  • 私立高校向け加算:世帯年収目安が約590万円未満の場合に上乗せ → 最大39万6,000円
  • 通信制私立高校は別区分で、最大29万7,000円の加算

「年収590万円」はあくまで目安です。実際は住民税の計算結果で判定されるため、扶養家族の数や共働きかどうかで変わります。「うちは対象外かも…」と諦める前に、学校の窓口で確認してみてください。

2026年度以降:加算の上限が年間45万7,000円程度に引き上げられる方向で検討・合意されています。制度は毎年変わるため、申請前に最新情報を確認しましょう。

誰が対象なの? 条件はあるの?

条件はシンプルで、主に次の2つです。

1
国内の高校等に在学していること 高等学校(全日制・定時制・通信制)、特別支援学校高等部、高等専門学校(1〜3年)、専修学校高等課程などが対象です。国公私立は問いません。
2
所得・在学年数の要件を満たしていること 世帯の住民税所得割額が一定以下であること(加算を受けるための要件)、および在学年数が上限(全日制なら3年)以内であることが必要です。

「私立高校の生徒しか対象じゃないの?」と思う方もいますが、国公立も対象です。ただし、私立向けの「加算」がある分、私立の生徒のほうが支援が手厚くなります。

住んでいる都道府県で変わるってほんと?

はい、大きく変わります。国の支援金の上に、各都道府県が独自に上乗せしているからです。

同じ私立高校に通っていても、住んでいる都道府県によって最終的な授業料の自己負担がゼロになったり、数十万円かかったりすることがあります。

都道府県 上乗せの概要 特徴的なポイント
東京都 私立高等学校等授業料軽減助成金。2024年度以降、所得制限を撤廃し最大48万4,000円まで支援。 年収要件を事実上撤廃した実質的な全世帯無償化を推進中。
大阪府 私立高等学校等授業料支援補助金。授業料年額63万円まで国の支援金と合わせて支給。2026年度に全生徒の授業料無償化を目指す。 「大阪に住めば高校授業料は実質0円」を目指して段階的に拡充中。
神奈川県 私立高等学校等学費補助金。授業料と入学金が対象。所得に応じて年7万2,000円〜34万9,200円を補助。 入学金も対象になるため、入学初年度の負担を抑えやすい設計。
埼玉・千葉など 国の就学支援金に加えた県独自の授業料・学費補助制度を整備。 首都圏全域で「私立でも学費面での選択肢が広がる」方向で拡充中。

上記以外の都道府県にも、独自の授業料軽減制度があります。必ず居住地の都道府県のウェブサイトや、在学する高校の窓口で確認しましょう。

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2025年以降、どんどん変わってるってほんと?

そうなんです。高校の授業料支援は、ここ数年で急速に拡充されています。

  • 2025年度(令和7年度):「高校生等臨時支援金」の創設により、年収約910万円以上の世帯も含めて、基準額11万8,800円が全世帯対象へ。
  • 2026年度(令和8年度)以降:所得制限の撤廃や、私立高校向け加算の上限引き上げ(45万7,000円程度)が検討・合意されている。

東京都や大阪府などの自治体も、国の動きに合わせて独自制度を拡充しています。「前に調べたときは対象外だった」という人も、いま改めて確認すると対象になっている可能性があります。

制度の名称・対象・支援額は年度で変更されることがあります。申請前に学校および居住地の都道府県の公式情報で最新版を確認してください。

どうやって申請するの? 手続きは面倒?

基本的には学校を通じて手続きします。自分で役所に行く必要はほとんどありません。

1
入学後に学校から案内が届く 入学後(4月頃)に、学校から就学支援金の申請書類やオンライン申請システム(e-Shienなど)の案内が配布されます。
2
申請書類を学校に提出(またはオンライン申請) 住民税の情報を使って所得判定が行われます。マイナンバーを使ったオンライン申請の場合、書類の手間が少なくなっています。
3
都道府県独自の上乗せは別途申請が必要な場合も 国の就学支援金は学校経由でまとめて手続きされますが、都道府県の補助は別スケジュール・別書類の場合があります。「国の申請 = 完了」と決めつけず、都道府県の制度も確認しましょう。
4
授業料の請求額が自動的に減る 支援金は学校を経由して授業料から差し引かれます。保護者が自分でお金を受け取るのではなく、納付書に表示される金額がそのぶん安くなるイメージです。
5
毎年度の更新が必要 毎年7月頃に収入状況の届出が求められます。また、失業・減収など家計が急変した場合は「家計急変支援制度」の申請もできます。
国・都道府県 支援金を支給 学 校 授業料から差し引き 保護者が支払う授業料 ← 支援金のぶんだけ安くなる 申請は入学後に学校から案内が来ます。 e-Shienを使ったオンライン申請が主流です。

支援金はお金を受け取るのではなく、授業料の請求額が安くなるしくみ

「奨学給付金」や「大学の修学支援」とは違うの?

名前が似ていて混乱しやすいですよね。目的(授業料か、授業料以外か)と、どの学校段階が対象かで整理すると分かりやすいです。

制度 主な対象 支援する費用 申請先
高等学校等就学支援金 高校等(国公私立)の生徒 授業料 学校経由(年度更新あり)
都道府県の私立授業料上乗せ 私立高校の生徒(居住地・学校種で異なる) 主に授業料(入学金含む場合も) 学校経由、または都道府県へ別申請
高校生等奨学給付金 低所得世帯(生活保護・住民税非課税など) 授業料以外(教材費・通学用品・修学旅行費など) 居住する都道府県へ申請
高等教育の修学支援新制度 大学・短大・専門学校など(高校卒業後) 授業料・入学金の減免+給付型奨学金 進学先と奨学金機関(JASSO等)

ポイントはこれだけ:高校の「授業料」を下げる制度(就学支援金・都道府県上乗せ)と、授業料以外を補う制度(奨学給付金)は別ものです。条件に合えば両方もらえます。

高校の教育費支援の全体像 授業料を下げる 就学支援金(国) 都道府県の上乗せ補助 授業料以外を補う 高校生等奨学給付金 (教材費・通学費など) 条件に合えば どちらも受けられます!

授業料を下げる制度と、授業料以外を補う制度は別枠です

みんなが気になる Q&A

Q. 申請しないと自動で支援される?

A.原則として申請が必要です。入学後(4月頃)と、毎年の収入状況の届出(7月頃)で学校からの案内が来ます。放置すると支援が受けられないことがあるので、必ず手続きしましょう。

Q. 「年収目安」だけで対象外と判断していい?

A.年収の目安はあくまで参考で、実際の判定は住民税の課税情報(課税標準額・調整控除など)をもとに行われます。扶養家族の数や共働きかどうかで結果が変わるため、「うちは対象外」と決めつけず、学校や自治体の窓口で確認してください。

Q. 入学金や教材費・制服代も無償になる?

A.就学支援金の対象は「授業料」のみです。入学金・施設費・教材費・制服代などは対象外です。授業料以外の費用については、低所得世帯向けの「高校生等奨学給付金」という別制度があります。

Q. 国の申請をすれば都道府県の上乗せも自動でもらえる?

A.都道府県によって違います。学校経由でまとめて手続きしてくれる場合もあれば、都道府県に別途申請が必要な場合もあります。「国の手続き=完了」と決めつけず、必ず居住地の制度も確認しましょう。

Q. 転校・編入した場合はどうなる?

A.転校・編入後も原則として対象になり得ます。ただし、在学月数の扱いや学校の区分(全日制・定時制・通信制)で条件が変わるため、転校先の学校窓口で個別に確認するのが確実です。

Q. 年度途中で家計が急変した場合は?

A.離職・疾病などで家計が急変した場合は「家計急変支援制度」に申請できることがあります。まず学校の窓口に相談してみてください。

もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

制度の名称・対象・上限額は年度で変更されることがあります。申請前に、学校および居住地の公的情報で最新版を確認してください。

あわせて読みたい

同じ「教育費の負担軽減」でも対象と支援範囲が違います。必要なものを選んで確認しましょう。

高校生等奨学給付金(授業料以外)
教材費・通学用品・修学旅行費など、授業料以外を支援。就学支援金と同時に使える。
高等教育の修学支援新制度(大学等)
高校卒業後の大学・専門学校で使う制度。授業料減免+給付型奨学金のセット。
教育訓練給付金(大人の学び直し)
社会人が資格取得・スキルアップのために学ぶ費用を国が補助する制度。
児童手当(0歳〜高校生まで拡充)
2024年度の制度拡充で高校生年代まで対象に。教育費の準備にも活用できる。

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