投稿者: 制度ナビ編集部

  • 失業したらもらえるお金って何?失業給付(基本手当)のしくみ

    失業したらもらえるお金って何?失業給付(基本手当)のしくみ

    失業したらもらえるお金って何?失業給付(基本手当)のしくみ
    最終更新日:2026.02.01
    ざっくり言うと

    仕事を辞めると、翌月から給料がゼロになりますよね。
    次の仕事が見つかるまでの間、生活費をどうするか不安になる方も多いはずです。
    そのために用意されているのが、「失業給付(雇用保険の基本手当)」という制度です。 雇用保険に入っていれば、退職後に再就職するまでの間、給料の一部相当額が受け取れます。

    • いくら?給料のおよそ50〜80%(上限あり)
    • 何日分?90〜360日分(年齢・加入期間・退職理由による)
    • いつから?自己都合なら約1か月+7日後、会社都合なら7日後から
    • 手続きは?ハローワークに行って申し込む(自動ではもらえない)
    • 税金は?非課税(所得税も住民税もかからない)
    • 期限は?退職翌日から1年以内に受け取りきる必要がある

    注意:自動ではもらえません。ハローワークで手続きをしないと受給できません。また、病気・育児などで「すぐ働けない」状態だと対象外になることがあります(受給期間の延長という別の手続きがあります)。

    あわせて読みたい サムネイル 退職後の健康保険、どれに入るのが正解? 退職したあとの健康保険の選び方を、任意継続・国保・扶養の3パターンで比較してわかりやすく解説します。

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    そもそも、なんで退職したらお金がもらえるの?

    会社を辞めると、翌月から収入がゼロになりますよね。でも、次の仕事がすぐに見つかるとは限りません。

    「仕事を探したいのに、お金がないから焦って合わない仕事に就いてしまった」という悪循環を防ぐために、国が「再就職するまでの間、生活を支えるお金を出しますよ」という制度をつくっています。それが失業給付(基本手当)です。

    財源は、働いている間に毎月の給料から天引きされている「雇用保険料」です。在職中に少しずつ積み立てていた保険料を、失業したときに受け取るイメージです。

    在職中 給料から毎月「雇用保険料」が天引き → 積み立て 退職すると… 退職後 収入ゼロ・でも次の仕事はすぐ見つからないかも だから雇用保険から「失業給付」が出る!

    在職中に払った雇用保険料が、退職後の生活を支える

    つまり、「払ってきた分を、必要なときに受け取る」しくみです。条件さえ満たせば遠慮なく使っていい制度です。申請しないと自動的にはもらえないので、退職後はすみやかにハローワークへ。

    誰がもらえるの? 条件はあるの?

    条件は大きく3つです。全部満たしていれば、基本的にもらえます。

    1
    雇用保険に入っていた期間が足りている 退職の理由によって必要な期間が変わります。自己都合退職なら「退職前2年間で、雇用保険に入っていた月が12か月以上」。会社都合(倒産・解雇など)なら「退職前1年間で6か月以上」でOKです。
    2
    「今すぐ働ける」状態にある 「働く意思と能力がある、でも就職できていない」状態が対象です。逆に、病気・育児・留学など「すぐには働けない」場合は原則対象外になります(受給期間の延長という別の手続きがあります)。
    3
    ハローワークで手続きをした 退職しただけでは自動的にはもらえません。ハローワークに行き、求職の申込みと受給手続きをする必要があります。

    パートやアルバイトでももらえるの?

    はい、もらえます。正社員かどうかは関係ありません。週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがある働き方であれば、雇用保険に加入しているはずです。給与明細に「雇用保険料」が引かれていれば、加入していた証拠です。

    「加入していたかどうかわからない」という場合は、ハローワークに問い合わせれば調べてもらえます。給与明細・雇用保険被保険者証・源泉徴収票のいずれかがあれば確認できます。

    逆に、もらえないのはどんなとき?

    • 雇用保険に加入していなかった(加入期間が足りない場合も含む)
    • すぐに働ける状態にない(病気・妊娠・育児などで就職活動ができない状態)
    • 自営業の準備をしているだけで、雇用される仕事を探していない

    それ以外の方は、条件を満たしていれば基本的にもらえます。

    退職すると健康保険・年金の切り替えも必要になります。毎月の支出が変わるので、マネーフォワード MEで収支を一括管理しておくと安心です(無料)。

    いくらもらえるの? 金額の計算方法

    もらえる金額は「1日あたりの金額(基本手当日額)×もらえる日数」で決まります。

    1日あたりの金額はどう決まる?

    おおまかな計算式はこうです。

    1. 退職前6か月の給料(残業代含む・賞与除く)を合計する
    2. その合計を180で割って「1日あたりの賃金(賃金日額)」を出す
    3. 賃金日額に「給付率(約50〜80%)」をかけて「基本手当日額」が決まる

    高収入ほど給付率が低くなるしくみです。月収28万円程度の30歳の場合、1日あたり約5,000〜6,000円程度が目安になります。年齢別の上限額もあり(30〜44歳は日額8,055円が上限・2025年8月時点)、それ以上にはなりません。

    モデルケースで計算してみると

    たとえば、月収28万円・会社都合退職・30歳・加入5年の場合のイメージです。

    • 退職前6か月の給与合計:28万円 × 6か月 = 168万円
    • 賃金日額:168万円 ÷ 180 = 約9,300円
    • 基本手当日額(給付率60%として):約5,600円
    • 所定給付日数:会社都合・30歳・加入5年で約120日
    • 受け取れる総額のイメージ:5,600円 × 120日 = 約67万円

    実際の金額は個人によって異なります。正確な日額は、ハローワークで受給手続きをしたあとに交付される「雇用保険受給資格者証」に記載されます。

    税金はかかりません:失業給付(基本手当)は所得税も住民税もかかりません。全額が手取りとして受け取れます。

    何日分もらえるの? いつから受け取れるの?

    もらえる日数(所定給付日数)

    退職の理由・年齢・雇用保険の加入期間によって変わります。おおまかな目安はこちらです。

    • 自己都合退職(転職・家庭の事情など):加入10年未満で90日、10〜20年で120日、20年以上で150日
    • 会社都合退職(倒産・解雇など):年齢と加入期間によって90〜330日(会社都合の方が自己都合より多い日数になりやすい)
    • 障害などで就職が著しく困難な方150〜360日

    「会社都合と自己都合で、これだけ差が出るの?」と感じる方もいると思います。もし実際には会社から退職を促されたのに、離職票の理由が「自己都合」になっている場合は、ハローワークに実態を話すと変更できることがあります。泣き寝入りせずに相談してみてください。

    いつから受け取れるの?

    ハローワークで求職の申込みをした日の翌日から7日間は「待期期間」といって、全員もらえない期間があります。そのあとは退職理由によって変わります。

    • 会社都合退職(倒産・解雇など):待期7日が終わればすぐ支給対象になります
    • 自己都合退職:待期7日のあとにさらに原則1か月の「給付制限」があります(2025年4月以降の退職の場合。それ以前は2か月)
    いつから受け取れる? 自己都合退職の場合 ハローワーク申込み → 待期7日 → 給付制限1か月 → 受給スタート ▶ 申込みから約1か月半後が目安 会社都合退職(倒産・解雇など)の場合 ハローワーク申込み → 待期7日 → すぐ受給スタート ▶ 申込みから約1〜2週間後が目安 ※初回振込まで約1か月程度かかるのが一般的です

    退職理由によって受給開始時期が大きく違う

    受給期間(1年間)の上限に注意:失業給付は退職翌日から1年以内に受け取りきる必要があります。手続きが遅れると、その遅れた分だけ「受け取れずに終わる日数」が増えてしまいます。退職したらなるべく早めにハローワークへ行くことが大切です。

    早く就職したら「再就職手当」がもらえることも

    受給期間中に早めに就職が決まった場合、残っている給付日数に応じた「再就職手当」がもらえることがあります。残日数が多いほど多くもらえるしくみです。

    あわせて読みたい サムネイル 再就職手当ってなに?早く就職するとお金がもらえるしくみ 失業給付の受給中に早期就職が決まると、残日数に応じたお金がもらえます。計算方法と申請のしかたを解説。

    どうやって手続きするの? ハローワークに行くだけ?

    手続きは主にハローワークで行います。一度行けばあとは定期的に認定を受けるだけなので、それほど複雑ではありません。

    1
    退職後、会社から「離職票」が届くのを待つ 退職後、会社がハローワークに手続きし、1〜2週間程度で自宅に「離職票(1・2)」が届きます。これがないと手続きできないので、届かない場合は会社に問い合わせましょう。
    2
    ハローワークで求職申込み+受給手続き 離職票・身分証・マイナンバー書類・写真・通帳(口座情報)を持参して、ハローワークで手続きします。この日が「受給資格決定日」になります。
    3
    受給者説明会に出席 受給手続きのあと、失業認定のルールや求職活動の記録方法などの説明会があります。日時はハローワークで指定されます。
    4
    4週間ごとに「失業認定」を受ける 4週間に1回、指定された認定日にハローワークに行き、求職活動の実績を申告します。この認定があってはじめて、その期間分のお金が振り込まれます。
    5
    認定後、約5営業日で振込 失業認定日から概ね5営業日前後で指定口座に振り込まれます。

    つまずきやすいポイントは「退職からハローワークに行くまでの期間を空けすぎること」です。受給期間(1年間)はじわじわ消費されていくので、退職したらなるべく早く動くのがコツです。すぐ動けない事情がある場合でも、まず電話でハローワークに相談しておくと安心です。

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    こういうときどうなの?(よくあるケース)

    自己都合退職だと絶対もらえないの?

    いいえ、自己都合でももらえます。ただし、会社都合より給付日数が少なくなる場合があり、1か月の給付制限(2025年4月以降)があります。ポイントは「自己都合でも、雇用保険の加入期間さえ足りていれば受給できる」ということです。

    離職票の退職理由が「自己都合」になっているけど、実態は違う場合

    実際には会社から退職を促された(パワハラ・退職勧奨など)のに、離職票に「自己都合」と書かれているケースがあります。その場合はハローワークで実態を話すと、「会社都合」に変更されることがあります。給付日数や給付制限の有無に大きく影響するので、泣き寝入りせずに相談しましょう。

    パートやアルバイトが契約満了で辞めた場合

    「更新を希望したのに更新してもらえなかった」などの場合は「特定理由離職者」として扱われ、会社都合と同じように給付制限なしで受給できることがあります。離職票の退職理由の記載内容を確認し、実態と違う場合はハローワークに相談してください。

    病気・育児で「今すぐ働けない」場合

    すぐに働ける状態でないと失業給付の対象外になります。ただし、「受給期間の延長」という手続きをすることで、回復後や育児が落ち着いた後に改めて受給できるようになります。退職後すみやかにハローワークに相談しましょう。

    あわせて読みたい サムネイル 育休・産休中に退職したら失業給付はどうなる? 妊娠・育児で退職したときの失業給付の受給期間延長のしかたをわかりやすく解説。

    受給中にアルバイトはできるの?

    一定の範囲内ならできます。ただし、働いた日数・時間・収入によってその日の基本手当が減額・不支給になることがあります。週20時間以上の仕事は「就職」とみなされ、失業状態とは認められません。失業認定申告書への正しい申告が必須です。申告漏れは不正受給になるので必ず報告してください。

    受給中に将来の独立を考えている方は、ランサーズなどのクラウドソーシングで小さく副業を試すのもひとつの方法です(受給への影響は必ずハローワークに確認してください)。

    「傷病手当金」とか「再就職手当」とは何が違うの?

    名前が似ていて混同しやすい制度がいくつかあります。整理するとこういう関係です。

    退職・失業まわりの制度(主なもの) それぞれ目的が違うので、条件次第で複数もらえることも ← このページ 失業給付(基本手当) 雇用保険に入っていた人が、退職後に再就職するまでもらえるお金 再就職手当 失業給付の受給中に早めに就職が決まったらもらえるお金 → 残日数が多いほど、もらえる額が増える 傷病手当金(健康保険) 病気・けがで働けないときにもらえるお金 → 失業給付と同時にはもらえない(窓口も別) 求職者支援制度 雇用保険に入っていない(加入期間が足りない)人向けの職業訓練+生活支援 → 収入・資産の要件あり ※失業給付と再就職手当はセットで使う制度です

    退職・失業まわりの制度マップ

    「傷病手当金」と「失業給付」は同時にはもらえません。病気で退職した場合は傷病手当金が優先で、回復して求職活動ができる状態になってから失業給付に切り替わるのが基本的な流れです。どちらをいつ使うかの順番が重要なので、心配な方はハローワークと健康保険の窓口の両方に相談してみてください。

    雇用保険に加入していない・加入期間が足りないという方でも、「求職者支援制度」を利用できることがあります。

    あわせて読みたい サムネイル 雇用保険に入れなかった人向け:求職者支援制度とは? フリーランスや加入期間が短い人向けの職業訓練+生活支援の制度をわかりやすく解説。

    みんなが気になる Q&A

    Q. 退職してから手続きまで時間がたってしまった。もう遅い?

    A.退職翌日から1年以内であれば手続きできます。ただし、手続きが遅れた期間はさかのぼってもらうことはできず、その分の給付日数が消えてしまいます。気づいたらなるべく早めにハローワークへ行くことをおすすめします。

    Q. 自己都合退職でも給付制限が1か月で済む方法はある?

    A.2025年4月以降の退職であれば、一定の教育訓練(リスキリング)を受講する場合、自己都合退職でも給付制限が解除される場合があります。また、「正当な理由のある自己都合退職」(体調不良・ハラスメント・家族の介護など)に該当する場合は、給付制限がかからないことがあります。ハローワークで実態を話して確認してみてください。

    Q. 失業給付をもらいながら年金も受け取れる?

    A.65歳になる前にもらう「特別支給の老齢厚生年金」などと、失業給付(基本手当)は原則として同時には受け取れません。ハローワークで失業給付の受給手続きをすると、その期間中は老齢厚生年金が支給停止になるのが基本です。詳しくは年金事務所に確認してください。

    Q. 受給中にアルバイトをしたら全部もらえなくなる?

    A.全部なくなるわけではありません。働いた日数・時間・収入によってその日の基本手当が減額・不支給になる場合があります。週20時間未満・月末から見て4週間で働いた日数などが判断基準になります。必ず失業認定申告書に正直に記載してください。申告漏れは不正受給とみなされます。

    Q. 給付期間が終わっても就職できなかったら?

    A.基本手当の所定給付日数が終わっても就職できていない場合、「個別延長給付」が適用される場合があります(ハローワークの支援状況や就職困難さによります)。また、収入・資産要件を満たせば「求職者支援制度」の活用も検討できます。ハローワークに相談してください。

    Q. 海外に引っ越す予定があるけど、失業給付は受けられる?

    A.失業給付は「日本国内での就職を目指している」ことが前提です。一定期間以上の海外滞在が決まっている場合は、そもそも失業状態と認められないことがあります。海外に行く前にハローワークに事情を話して相談してください。

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    もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

    この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お住まいの地域のハローワークの窓口で確認してください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、あなたが加入していた雇用保険・お近くのハローワークの案内が基準になります。

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  • 児童手当っていつからいくらもらえるの?申請から受け取りまで全部わかる

    児童手当っていつからいくらもらえるの?申請から受け取りまで全部わかる

    児童手当っていつからいくらもらえるの?申請から受け取りまで全部わかる
    最終更新日:2026.01.31
    ざっくり言うと

    子育てってお金がかかりますよね。保育園・学校・習い事・食費・衣料費……18年間でかかる養育費は平均で2,000〜3,000万円とも言われています。
    この負担を少しでも和らげるために、国から毎月お金が出る制度があります。
    それが「児童手当」です。2024年10月の改正で、所得制限がなくなり、高校生まで対象が広がりました。

    • いくら?月1万〜3万円(年齢・第何子で変わる)
    • 誰が?高校生年代(18歳年度末)まで養育している家庭
    • 所得制限は?なし(2024年10月分から撤廃)
    • いつもらえる?年6回(偶数月)に2か月分まとめて
    • 申請は?市区町村窓口(公務員は勤務先)
    • 注意点は?申請しないと1円も出ない!

    注意:「児童扶養手当(ひとり親家庭)」や「特別児童扶養手当(障害のある子)」は別の制度です。対象・申請先が違います。条件が合えば両方もらえることもあります。

    あわせて読みたい サムネイル 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭が使える給付金 ひとり親家庭が対象の手当。児童手当とは別制度なので、条件が合えば両方申請できます。

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    「児童手当、どう貯めたらいいの?教育費の準備どこから始めればいい?」

    毎月の手当をそのまま生活費にしてしまうと、いざ大学入学のタイミングでお金が足りない…ということにもなりかねません。FPへの無料相談なら、今の家計に合った教育費の準備プランを一緒に考えてもらえます。

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    そもそもなんで国からお金がもらえるの?

    「国が子どもを育てる家庭にお金を払ってくれる」って、なんとなく知ってはいても、「なぜ?」を知っておくと制度の全体像がすっきりします。

    日本では少子化が深刻な問題になっています。子どもを産み育てるのには、お金も時間もかかります。「子育ては大変」「お金が不安」という理由で、子どもを持つことをためらう家庭も増えています。

    そこで「国や自治体が子育ての費用を一部負担することで、少しでも育てやすい環境をつくろう」というのが児童手当の目的です。2024年10月の改正では、さらに多くの家庭が受け取れるように制度が広がりました。

    子育てにはお金がかかる 0歳〜大学まで 平均 2,000〜3,000万円 ともいわれる 少子化・家計の不安 国・自治体が費用の一部を負担 → 児童手当(毎月現金を支給) 申請すれば毎月お金が入ってくる 0歳〜高校生年代まで 月1万〜3万円 18年間で総額 200万円以上 になることも

    児童手当がある理由

    つまり、子育て家庭への国からの「毎月の補助金」が児童手当です。申請さえすれば、条件を満たす間ずっと振り込まれます。忘れずに申請しておきましょう。

    2024年10月の改正で何が変わったの?

    2024年10月分(12月振込)から、児童手当が大きく変わりました。主なポイントは3つです。

    1
    所得制限がなくなった 以前は収入が高い世帯は「月5,000円(特例給付)」しかもらえないか、もしくは全くもらえないケースもありました。2024年10月分からは所得制限が撤廃され、すべての世帯が同じ金額をもらえるようになりました。
    2
    対象年齢が高校生年代まで延長 以前は「中学生まで」でしたが、18歳の年度末(高校3年生の3月31日)までもらえるようになりました。
    3
    第3子以降の支給額が増えた & カウント範囲が広がった 第3子以降は年齢を問わず月3万円に。さらに、22歳年度末までの子どもを「第何子か」のカウントに含められるようになりました。

    おまけに、振込の回数も年3回 → 年6回(偶数月)に増えました。より細かく受け取れるので、家計管理がしやすくなっています。

    「以前は所得が高くてもらえなかった」「中学卒業でもらえなくなった」という方も、2024年10月以降は改めて申請できる場合があります。まだ申請していない方は自治体窓口に確認してみてください。

    いくらもらえるの? 年齢や第何子で変わるの?

    支給額は「子どもの年齢」と「第何子か」の組み合わせで決まります。2024年10月分以降の金額は次のとおりです。

    子どもの年齢 第1子・第2子 第3子以降
    0歳〜3歳未満 月15,000円 月30,000円
    3歳以上〜高校生年代まで 月10,000円 月30,000円

    「第3子以降」の数え方がポイントです。22歳年度末までの子を年齢の高い順に並べて3番目以降が「第3子以降」になります。大学生になった子どもも人数に含まれるので、3人きょうだいの末っ子は月3万円もらえる場合があります。詳しくは自治体窓口に確認してください。

    18年間でいくらになる?

    仮に第1子1人を0歳から高校卒業まで育てた場合のざっくり合計です。

    • 0〜3歳未満(36か月):1.5万円 × 36 = 54万円
    • 3歳〜高校卒業(180か月):1万円 × 180 = 180万円
    • 合計:約234万円(第1子の場合)

    第3子以降だと月3万円なので、18年間でざっくり540万円以上にもなります。申請を忘れると全額もらい損ねてしまうので、出生・転入のタイミングですぐに手続きしましょう。

    教育費準備

    月1〜3万円の手当を「ただの生活費」にしていませんか?

    児童手当を毎月使い切ってしまうと、大学進学時に費用が足りなくなるケースが多いです。専用口座に自動振込で積み立てておくだけでも、18年後の教育費が大きく変わります。

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    誰がもらえるの? 条件はあるの?

    条件はシンプルで、次の2つを両方満たしていればOKです。

    1
    子どもが高校生年代(18歳の年度末)以下である 日本国内に住んでいることが基本条件です。留学などで一時的に海外在住でも、条件を満たせば対象になる場合があります。
    2
    その子どもを養育している(生計を維持している) 父母のどちらか、または祖父母など。共働きの場合は、前年の所得が高い方が受給者になるのが一般的です。

    所得制限はないの?

    2024年10月分からは所得制限が撤廃されました。どんなに収入が高くても、対象の子どもを養育していれば受け取れます。

    公務員の人はどうなるの?

    公務員の場合は、市区町村ではなく勤務先から支給されます。申請先も勤務先になるので、職場の人事・総務に確認しましょう。退職・転職・育休中の身分変更で「勤務先→自治体」に切り替わることがあるので、異動があったときは必ず両方に確認してください。

    整理すると:
    会社員・自営業・専業主婦(主夫)の人 → 住んでいる市区町村の窓口(役所)
    公務員の人 → 勤務先の人事・総務
    どちらも「申請しないと1円も出ない」点は同じです。

    いつ振り込まれるの? 支給スケジュールは?

    児童手当は2か月分ずつ、偶数月にまとめて振り込まれます。年6回の受け取りです。

    振込月 その月に振り込まれる分
    2月12月・1月分
    4月2月・3月分
    6月4月・5月分
    8月6月・7月分
    10月8月・9月分
    12月10月・11月分

    振込日(何日か)は自治体ごとに異なります。お住まいの自治体サイトや、届いた案内文書で確認してください。公務員の方は勤務先の支給日程に従います。

    申請ってどこに何を出せばいいの?

    児童手当は自動では支給されません。必ず自分で申請が必要です。

    申請するのはどんなタイミング?

    • 子どもが生まれたとき(出生届と同じ窓口でその日のうちに!)
    • 他の市区町村から引っ越してきたとき(転入届と同じ日に!)
    • 公務員を退職したとき(勤務先→自治体に切り替え)

    「15日特例」って何?

    出生日や転入日の翌日から15日以内に申請すれば、「申請が翌月になっても、本来の月から支給してもらえる」という特例があります。逆に、15日を過ぎると過去分はもらえません

    「出生届・転入届を出した日のうちに、そのまま児童手当の申請もする」と覚えておくと安心です。

    申請の流れと必要書類

    1
    市区町村の窓口 or マイナポータルで申請書を提出 「児童手当認定請求書」に記入して提出します。
    2
    自治体が審査・認定 内容を確認し、「認定通知書」が後日届きます。
    3
    次の支給月から振込開始 認定後、次の偶数月から口座に振り込まれます。

    一般的に用意するものは次のとおりです(自治体によって異なります)。

    • 認定請求書(窓口またはオンラインで入手)
    • 請求者と配偶者のマイナンバーがわかるもの
    • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
    • 振込先の口座情報(通帳・キャッシュカードなど)

    「出生届を出したし、自動的に手続きされてるんじゃないの?」と思いがちですが、児童手当は別途申請が必要です。申請した月の翌月分から支給なので、1日でも早く申請しましょう。

    こういうときどうなの?(よくあるケース)

    引っ越し(市区町村をまたぐ)のとき

    転出元の自治体での受給資格はいったん終わります。引っ越し先の自治体で転入予定日の翌日から15日以内に認定請求し直せば、継続してもらえます。転出届・転入届のついでに手続きを済ませましょう。

    離婚・別居中のとき

    原則として子どもと同居して養育している方が受給者になります。別居している親が受給し続けている場合は、受給者の変更手続きが必要なことがあります。状況が複雑なときは、自治体の窓口に相談するのが一番です。

    単身赴任・海外赴任で親子の住所が分かれるとき

    単身赴任の場合は、主たる生計維持者の住民票がある自治体で申請するのが原則ですが、実際の養育状況に応じて例外もあります。海外赴任で父母が海外・子どもが日本という場合は、日本にいる親族を「父母指定者」として指定する仕組みがあります。

    あわせて読みたい サムネイル 転職・退職したとき、社会保険や手当はどうなるの? 会社を辞めたときに必要な手続きをまとめて解説。児童手当の切り替えにも注意が必要です。

    子どもが施設に入所したとき

    施設の設置者や里親が受給者になるのが原則です。詳しくは自治体窓口で確認してください。

    これらのケースでは自己判断で放置しないことが大切です。状況を窓口に説明して、どう手続きすべきか指示してもらいましょう。

    「児童扶養手当」とか「特別児童扶養手当」とは違うの?

    名前が似ていてまぎらわしい制度がいくつかあります。目的と対象が違うので、整理しておきましょう。

    子育て関連のお金の制度(主なもの) 条件が合えば複数もらえることもあります ← このページ 児童手当 → 月1万〜3万円 すべての家庭が対象(所得制限なし)・0歳〜高校生年代 児童扶養手当 ひとり親家庭の生活安定・自立を支えるお金 → 所得制限あり・申請先は市区町村 特別児童扶養手当 20歳未満で中度以上の障害がある子の養育者に → 所得制限あり・障害の程度で金額が変わる 自治体独自の給付・助成 子育て応援給付金、医療費助成など(住む場所によって違う)

    子育て関連の制度マップ

    「児童手当」はすべての家庭が対象ですが、「児童扶養手当」はひとり親家庭専用、「特別児童扶養手当」は障害のある子を育てている方専用のお金です。それぞれ別の制度なので、条件を満たすものはそれぞれ申請できます。お住まいの自治体独自の給付もチェックしてみてください。

    あわせて読みたい サムネイル 児童扶養手当ってなに?ひとり親家庭が使える給付金 ひとり親家庭の生活安定を支える手当。所得制限あり。児童手当と条件が異なるので確認を。

    児童手当、どう使うのが賢いの?

    毎月の手当を生活費に使い切ってしまうのか、将来の教育費として積み立てていくのかで、18年後の家計は大きく変わります。

    まずは「児童手当専用口座」を作る

    いちばん簡単な第一歩は、児童手当の振込先を日常の生活費口座と分けることです。別口座にしておくだけで、「気づいたら使っていた」を防げます。

    ネット銀行の普通預金や子ども名義の口座が人気です。スマホで残高をすぐ確認できるので、「いくら貯まったか」が見えてモチベーションも上がります。楽天銀行やSBI新生銀行など、金利が高めのネット銀行に置いておくのもひとつの方法です。

    つみたて投資や学資保険と組み合わせる

    私立大学4年間の学費は平均400〜500万円とも言われています。児童手当だけでは足りないケースも多く、つみたてNISAや学資保険を組み合わせる家庭が増えています。

    • つみたてNISA:長期で積み立てると児童手当の期間を活かしやすい。価格変動リスクあり
    • 学資保険:受け取り時期を大学入学に合わせやすい。契約者に万一の保障も

    教育費づくり

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    みんなが気になる Q&A

    Q. 申請しないとどうなるの?

    A.申請がないと1円も支給されません。しかも過去分は遡ってもらえない(原則)なので、生まれた月や転入した月にすぐ申請するのが鉄則です。15日特例があるので、出生届・転入届と同じ日に手続きを済ませましょう。

    Q. 申請を忘れていた…今からでも間に合う?

    A.申請した月の翌月分からしかもらえないのが原則です。過去分は基本的に遡ってもらえません。それでも「申請していない」状態よりは今すぐ申請した方がいいので、気づいたらすぐに窓口へ行きましょう。

    Q. 共働きの場合、夫婦どちらが申請するの?

    A.原則として前年(1〜5月分は前々年)の所得が高い方が受給者になります。申請時に判断されるので、どちらか一方が申請すればOKです。わからない場合は窓口に相談すれば教えてもらえます。

    Q. 第3子以降の「数え方」、具体的にどう数えるの?

    A.22歳年度末(大学生年代)までの子どもを、年齢の高い順に1番目・2番目・3番目……と数えます。たとえば「22歳・16歳・5歳」の3人きょうだいなら、5歳の子は「第3子」になるので月3万円もらえます。具体的な判定は自治体が行うため、心当たりがある方は窓口で確認を。

    Q. 離婚協議中で別居しているとき、誰がもらえるの?

    A.原則として子どもと同居して実際に養育している方が受給者になります。状況によって必要書類が変わるので、自治体窓口に現在の状況を説明して指示をもらうのがいちばん確実です。

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    もっと詳しく知りたいとき(公式の情報)

    この記事はわかりやすさを優先して、細かいルールを省略している部分があります。最終的に正確な情報は、以下の公式サイトや、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。

    この記事は一般的なケースをわかりやすくまとめたものです。最終的な判断・必要書類は、あなたが住んでいる市区町村の案内が基準になります。

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    子育て・出産まわりで関係しやすい制度をまとめました。

    © お金の制度ナビ

  • 出産育児一時金って何?もらえる50万円をわかりやすく解説

    出産育児一時金って何?もらえる50万円をわかりやすく解説

    出産でもらえる50万円って何?どうやって受け取るの?
    最終更新日:2026.01.13
    ざっくり言うと

    出産って、入院や分娩の費用でだいたい40〜60万円くらいかかります。
    このお金の負担を減らすために、健康保険から赤ちゃん1人につき最大50万円がもらえます。
    これが「出産育児一時金」と呼ばれるものです。

    • いくら?最大50万円
    • 誰が?健康保険に入っている人(家族も)
    • いつから?妊娠4か月以降の出産
    • 手続きは?ほとんどの場合、病院がやってくれる
    • 双子は?人数分もらえる(2人なら100万円)
    • 期限は?出産から2年以内

    注意:「産休中のお給料のかわり」にもらえるお金(出産手当金)とは別の制度です。両方もらえることもあります。

    あわせて読みたい サムネイル 出産手当金ってなに?産休中のお金のはなし 産休中にお給料が出ないかわりにもらえるお金について、金額の計算方法や申請のしかたをわかりやすく解説。

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    「50万円もらえるのはわかった。でも、結局いくら準備すればいい?」

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    そもそもなんで50万円ももらえるの?

    ふだん病院に行くと、窓口で払うのは3割ですよね。残りの7割は健康保険が負担してくれています。

    でも、出産(ふつうのお産)は「病気の治療」ではないので、この3割負担のしくみが使えません。つまり、入院や分娩にかかるお金は基本的に全額自己負担なんです。

    「それだと出産するのに何十万円も必要になって大変じゃない…?」ということで、健康保険から出産のときにまとまったお金を出しますよ、というのがこの制度です。

    ふだんの病院(かぜ、ケガなど) 窓口で払うのは 3割 残りは健康保険が負担 くらべると… 出産(ふつうのお産) 「病気の治療」じゃないから 全額自己負担 これだと大変… だから健康保険から 50万円 もらえる!

    ふだんの通院と出産の違い

    「出産ってお金かかるんでしょ?」→ はい、でも50万円の補助があるので、実際に自分の財布から出すのは「出産費用 − 50万円」の差額だけ、ということが多いです。出産費用が50万円以下なら、おつりが返ってくることもあります。

    出産費用って実際いくらかかるの?

    病院によってかなり差があります。厚生労働省の「出産なび」で、お近くの病院の費用を比較できます。

    出産なび(公式)で調べる
    ※厚生労働省の公式サイトに移動します

    費用の目安がわかったら、次は「いつまでにいくら貯めるか」の計画が必要です。産休・育休中は収入が下がる期間でもあるので、今のうちに家計の見える化をしておくと安心です。マネーフォワード MEなら銀行・カードを一括管理できます(無料)。

    保険見直し

    帝王切開・切迫早産になったとき、医療保険は使えますか?

    ふつうのお産は保険適用外ですが、帝王切開・入院が長引いたケースでは医療保険が役立ちます。出産前のこのタイミングで、加入中の保険が十分かどうか一度確認しておきましょう。一括比較で今の保険との差額もわかります。

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    50万円もらえるの? 48.8万円の場合もあるってほんと?

    基本は50万円です。ほとんどの人はこちらに当てはまります。

    ただ、次のような場合は48.8万円になることがあります。

    • 妊娠22週より前の出産(早産や流産を含む)
    • 「産科医療補償制度」に入っていない病院での出産

    「産科医療補償制度」って聞き慣れないですよね。ざっくり言うと、お産で赤ちゃんに重い障害が残ったときに補償してくれるしくみのことです。日本のほとんどの病院・助産院が加入しているので、ふつうに出産する場合は50万円の方になります。
    気になる場合は、かかりつけの病院に「産科医療補償制度に加入していますか?」と聞いてみてください。

    双子以上の場合:赤ちゃんの人数分もらえます。双子なら50万円×2=100万円、三つ子なら50万円×3=150万円です。

    誰がもらえるの? 条件はあるの?

    条件はシンプルで、次の2つを両方満たしていれば大丈夫です。

    1
    健康保険に入っている 会社の健康保険でも、国民健康保険(国保)でもOK。旦那さん(パートナー)の扶養に入っている場合も対象です。
    2
    妊娠4か月(85日)以降に出産した ふつうの出産だけでなく、早産・死産・流産・人工妊娠中絶も含みます。

    逆に、もらえないのはどんなとき?

    • どの健康保険にも入っていない(無保険の状態)
    • 妊娠4か月未満で流産等になった場合

    それ以外の人は、基本的にもらえると思って大丈夫です。正社員でもパートでもフリーランスでも専業主婦でも、健康保険に入ってさえいればOKです。

    どうやって受け取るの? 手続きは面倒?

    受け取り方は大きく分けて2パターンあります。そして、ほとんどの人はパターンAなので、実はあまり面倒ではありません。

    パターンA:病院が手続きしてくれる(いちばん多い)

    「直接支払制度」といって、50万円が健康保険から病院に直接払われるしくみです。自分がやることはほとんどありません。

    あなた 病院 健康保険 1 入院時に書類にサイン 「直接支払制度を使います」 2 病院が健康保険に請求 50万円が病院に直接入金される 3 退院時は差額だけ払えばOK! (自分で50万円を立て替える必要なし) 例)出産費用 55万円 の場合 55万円 − 50万円 = 自己負担 5万円

    パターンA:「直接支払制度」のお金の流れ

    つまり、自分で50万円を立て替える必要がないのがこのパターン。退院のときにお財布から出すのは差額分だけです。日本のほとんどの病院がこの方式に対応しています。

    出産費用が50万円より安かった場合:差額分は後から振り込んでもらえます。ただし、自分で「差額を返してください」の申請が必要なことがあります。退院するときに病院の窓口で「差額が出そうですか?追加の手続きは要りますか?」と聞いておくと安心です。

    パターンB:自分で立て替えて、あとから申請する

    次のような場合はこちらになります。

    • 病院が「直接支払制度」に対応していない(小さな助産院など一部)
    • 海外で出産した
    • 何らかの事情で、先に全額払った

    この場合は、退院後に自分で健康保険に申請して、後日口座に振り込んでもらいます。

    パターンBの場合、いったん全額を自分で払うことになります。出産費用が50万円以上かかることもあるので、事前に「いくらかかりそうか」を病院に聞いて、お金の準備をしておきましょう。

    パターンBになりそうな方、また差額が大きくなりそうな方は、楽天銀行の普通預金など利率の良い口座に出産資金を分けて置いておくのもひとつの方法です。

    「直接支払制度を使えない病院で産みたい」「費用が50万円を大きく超えそう」という場合は、出産前に資金計画を立てておくことが大切です。どう準備するか迷ったら、FPへの無料相談も選択肢のひとつです。

    あわせて読みたい サムネイル 出産費用が足りないかも?使える制度と備え方まとめ 出産費用が一時金を超えそうなとき、事前にできるお金の準備と使える制度を整理しました。

    申請ってどこに何を出せばいいの?

    受け取り方によって、やることが違います。

    パターンA(病院が手続き)の場合

    基本的に自分でやることはほぼありません。入院時に病院から渡される書類にサインするだけです。

    ただし、出産費用が50万円より安くて差額が出る場合は、自分で健康保険に「差額の申請」が必要なことがあります。

    パターンB(自分で立て替えた場合)の場合

    退院後に、以下を自分の健康保険に提出します。

    • 出産育児一時金の申請書(健康保険の窓口やサイトで入手)
    • 出産の証明(病院がくれる書類)
    • 領収書・明細書

    「自分の健康保険」ってどこ?

    会社で働いている人 → 会社の総務・人事に聞けばOK。保険証に「○○健康保険組合」や「全国健康保険協会(協会けんぽ)」と書いてあります。
    自営業・フリーランス・無職の人 → 住んでいる市区町村の役所(国民健康保険の窓口)。
    旦那さん(パートナー)の扶養に入っている人 → 旦那さんの会社の健康保険になります。

    期限は?

    出産した日の翌日から2年以内です。うっかり忘れていても2年以内なら大丈夫ですが、なるべく早めに申請しましょう。

    こういうときどうなの?(よくあるケース)

    妊娠中に会社を辞めた場合

    退職しても、次のどちらかでもらえます。

    • 退職後に別の健康保険に入った場合(国保や旦那さんの扶養など)→ その新しい健康保険に申請
    • 退職前に1年以上同じ会社の健康保険に入っていて、退職から6か月以内に出産した場合 → 前の会社の健康保険からもらうことも選べる

    ポイントは「二重取り」はできないということ。どちらか一方を選びます。どちらが有利かは、それぞれの保険料・給付額によって変わります。特に退職後は健康保険の選択で保険料が月数万円変わることもあるので、先に比較しておくのがおすすめです。

    あわせて読みたい サムネイル 退職後の健康保険、どれに入るのが正解? 退職したあとの健康保険の選び方を、任意継続・国保・扶養の3パターンで比較。

    旦那さんの扶養に入っている場合

    旦那さんの健康保険から「家族出産育児一時金」としてもらえます。金額は同じ50万円です。旦那さんの会社の総務・人事に聞けば手続きを教えてもらえます。なお、出産を機に扶養の条件(年収の壁)や家計全体を見直す家庭も多く、扶養内で働き続けるか・仕事に復帰するかの判断はFPに相談する人も増えています。

    あわせて読みたい サムネイル 児童手当っていつからいくらもらえるの? 子どもが生まれたら毎月もらえるお金のしくみ。申請のタイミングに注意。

    流産・死産の場合

    妊娠4か月(85日)以降であれば、死産・流産・人工妊娠中絶でも対象になります。つらい状況の中での申請になりますが、権利としてもらえるものなので、忘れずに申請してください。

    海外で出産した場合

    出産したときに日本の健康保険に入っていれば、申請できる場合があります。海外の病院の書類(出生証明・領収書)と日本語の翻訳が必要です。加入先の健康保険に事前に確認しましょう。

    「出産手当金」とか「高額療養費」とは違うの?

    名前が似ていてまぎらわしい制度がいくつかあります。整理すると、こういう関係です。

    出産まわりのお金の制度(主なもの) それぞれ別の制度なので、条件が合えば複数もらえます ← このページ 出産育児一時金 → 最大50万円 出産の費用を減らすためのお金 出産手当金 産休中にお給料が出ないかわりのお金 → 会社員の人が対象 高額療養費 医療費が高額になったとき上限を超えた分が戻る → 帝王切開などで関係することがある 自治体の助成(市区町村) 妊婦健診の助成、出産祝い金など → 住んでいる場所によって内容が違う ※ 会社員なら上2つを両方もらえることも

    出産まわりのお金の制度マップ

    たとえば会社員の人は「出産育児一時金」と「出産手当金」を両方もらえることがあります。帝王切開の場合は「高額療養費」も使えることがあります。お住まいの市区町村の助成も別でチェックしてみてください(「○○市 出産 助成」で検索するとだいたい出てきます)。

    帝王切開になった場合、一時金だけでなく高額療養費との組み合わせで実質的な自己負担をかなり抑えられるケースがあります。詳しいシミュレーションは次の記事で解説しています。

    あわせて読みたい サムネイル 帝王切開のとき使える「高額療養費」って? 医療費が高額になったとき、上限を超えた分が戻るしくみをわかりやすく解説。

    会社員なら「出産育児一時金」とは別に、産休中の収入補填として「出産手当金」ももらえます。合わせると受け取れるお金はかなり変わりますので、両方の計算をしておきましょう。

    あわせて読みたい サムネイル 出産手当金ってなに?産休中のお金のはなし 産休中にお給料が出ないかわりにもらえるお金について、金額の計算方法や申請のしかた。

    みんなが気になる Q&A

    Q. お金はいつ入ってくるの?

    A.「病院が手続き」パターン(直接支払制度)を使った場合、50万円は病院に直接入るので、自分の口座には振り込まれないのが普通です。出産費用が50万円より安くて差額が出る場合は、申請後に振り込まれます(時期は保険者によりますが、申請から1〜2か月が目安です)。自分で全額立て替えた場合は、申請後に審査のうえ振り込みになります。

    Q. 出産費用が50万円より安かったら?

    A.差額分をもらえます。たとえば出産費用が42万円だったら、50万円−42万円=8万円が戻ってくるイメージです。ただし「差額を返してください」の申請が別途必要なことがあるので、退院時に確認しましょう。

    Q. 無痛分娩でももらえるの?

    A.はい、もらえます。無痛分娩でも帝王切開でも、もらえる金額は同じ50万円です。ただし無痛分娩はオプション費用がかかることが多く、出産費用自体が高くなる傾向があるので、差額として自分で払う金額は増えやすいです。

    Q. 帝王切開だと何か変わる?

    A.出産育児一時金の金額は変わりません(50万円のまま)。ただし帝王切開は「手術」なので、ふだんの病院と同じく健康保険の3割負担が使えます。さらに自己負担が高額になった場合は「高額療養費制度」で上限が設けられます。つまり、出産育児一時金とは別の仕組みでも助けてもらえる可能性があります。

    Q. 申請するの忘れてた…もう遅い?

    A.出産した日の翌日から2年以内であれば大丈夫です。まだ間に合う場合は、早めに加入先の健康保険に連絡しましょう。

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